カンボジア企業経営への心得

経営

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回のテーマは「人間関係」です。

 

ドラッカーは、人間関係について以下のように述べています。
「人間関係の能力を持つことによって、良い人間関係がもてるわけではない。自らの仕事や他との関係において、貢献を重視することによって、良い人間関係がもてる。こうして人間関係が生産的となる。生産的であることが、良い人間関係の唯一の定義である。」

組織は社会の一部であり、人もまた社会の一部です。究極的には、個のマネジメントこそ組織のマネジメントであるとも言えます。
非常に多くの会社では、全社員とは言わないまでも、社員が人間として尊重されておらず、その結果として貢献が人間関係の中で重視されることもありません。「死は己を知る者のために死す」という言葉がありますが、社員それぞれが尊重されていない組織では社員もまたその上司を尊敬することはなく、上司のために何でもやってあげようという気持ちにはならないでしょう。

やはり人間は感情を持つ生き物ですので、論理だけで動くことはありませんし、また、権限と権力を間違っている経営者についていくほどバカでもありません。世にはびこる人間性を軽視した帝王学的経営など、現代の社会では役に立たないどころか、むしろ経営者が返り討ちにあうハニートラップであることに気づかなければなりません。

ドラッカーは、さらに、「すでにいる人材からより多くを引き出すことに全力を尽くさなければならない。人的資源からどれだけ引き出せるかによって組織の成果が決まる。」と述べており、理想的な上司、理想的な部下をいつまでも探し追い求めるよりも、今そばにいる上司や部下をいかに人間としてお互い尊重し、お互いに貢献を重視した関係を築けるかが組織の成果に大きく影響するのだと思います。

澤柳 匠

 

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