■カンボジア企業経営への心得
皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。
今回は、前回に引き続き「バランススコアカード」についてお話しします。
前回は、バランススカカードを構成する、財務の視点、顧客の視点、プロセスの視点そして組織の視点のそれぞれが、会社の目指すビジョンを達成するための具体的な行動指標になっていなければならないことをお話ししました。
一般的に使用される指標の例をあげると、財務の視点では財務指標、顧客の視点ではシェア率、プロセスの視点はリードタイム、組織の視点は資格取得率、などと紹介されています。
もっと簡単に数値化しやすい指標を挙げるとすれば、財務の視点は貸借対照表やキャッシュフロー、顧客の視点は売上、プロセスの視点は費用、組織の視点は社員教育と表せます。
そして、さらにもっと詳細に、そして経営の流れに合わせて表現すると、以下の表のようになります。
経営理念からどんどん掘り下げていくと、最後は「教育」、つまり組織の視点にいきつきます。そして、この社員の教育方針こそ、経営理念を実現させるための手段となり、教育のあり方がそのままその企業の経営理念となることがわかります。
カンボジアに進出する企業の経営者からは、「カンボジア人だからできない」、「カンボジア人だからだめだ」という言葉をよく耳にします。
しかし、私たちが見直すべきは、カンボジア人ではなく我々企業の教育方針であり、それこそが外部環境に左右されない強靭な会社を作るためのエッセンスとなります。
税務分野
こんにちは、カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今回の税務分野ですが、今までご説明していない税金について少々触れてみたいと思います。
l 公共照明税
公共照明税とは、輸入または国産のアルコール飲料、タバコ商品を課税対象とし、これらの販売に課される税金です。税率は3%であり、翌月の15日までに納めます。
l 宿泊施設税
宿泊施設税は、その課税対象をホテル宿泊のサービスとして課される税金です。税率は2%であり、翌月の15日まで納めます。
l 遊休土地税
遊休土地税は使用せずに遊休状態になったままの土地に課される税金であり、納税義務は登記上の土地所有者にあります。土地の面積が1,200㎡までは課税されず、1,200㎡を超える場合に、その超える部分に対して課税されます。
税額は、その年の6月30日までに未開発土地評価委員会により算定された土地評価額の
2%であり、毎年9月30日までに納付しなければなりません。
l パテント税
カンボジアにおいて稼働しているすべての企業は税務登録後及び毎年3月31日までに114万リエルをパテント税として納めなければなりません。納税者が2つ以上の異なる種類の事業を営んでいる場合、異なる市や州で営業している場合、事業ごと、場所ごとにパテント税をそれぞれ納める必要があります。
l 印紙税
公共機関への商品やサービス提供を行う契約締結、または会社の設立・合併・解散の手続を行った場合、印紙税として10万リエルを納める必要があります。新設会社、支店ならびに駐在員事務所は、商業省に登記してから15日以内に印紙税を納める必要があります。
l 土地・家屋賃貸税
土地・家屋賃貸税は土地や家屋等を個人や法人に賃貸した場合に、賃貸人に課される税金のことをいいます。税率は10%です。
l 資産譲渡税
事業の新設、解散または合併関連書類や土地や車などの資産の移転の場合に、資産譲渡税が課されます。資産譲渡税の税率は4%です。
l 自動車税
この税は、トラック、バスなどの輸送手段の登録と関連して課される法定税です。
l 固定資産税
2011年より施行されています。価格が1億リエル以上の土地、建物、構築物が対象となります(基礎控除1億)。税率は0.1%です。