金融資産の減損について

会計

皆様、こんにちは。カンボジア駐在員の公認会計士の熊谷です。今週は金融資産の減損についてご説明させていただきたいと思います。

 

金融資産の減損については、現行の日本基準とはかなり異なる基準がIFRSで適用されそうです。予想損失モデルというものが用いられています。

 

そのモデルでは金融資産を次の3つの段階に分類します。

 

<Stage1>金融商品の発生時または購入時に、12カ月予想信用損失を認識し、損失引当金を設定する。利息収益に関しては、総額の簿価を元に算定する。

 

<Stage2>信用リスクが著しく上昇し、低い信用リスクでない水準となった場合、生涯予想信用損失を計上する。利息収益に関しては、総額の簿価を元に算定する。

 

<Stage3>信用リスクがさらに著しく上昇し、信用毀損の状態になった場合も、生涯信用損失を計上するが、利息収益に関しては純額(引当金控除後)を元に計上する。

 

 

この基準の対象となる資産は、償却原価、その他の包括利益を通じた公正価値、リース債権、売上債権、ローンコミットメント、金融保証契約が対象となります(売上債権等についてはより簡易な方法が認められています)。

純利益を通じた公正価値を評価方法とする金融資産はこの基準の対象にはならないことも

ご留意いただければと思います。

 

今週は以上です。

会計処理で不明点等ございましたら kumagai.keisuke@tokyoconsultinggroup.com

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