カンボジア企業経営への心得

経営

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回のテーマは「戦略の失敗」です。

 

Beer & Eisentatによれば、戦略の失敗は次の4つに集約されるといいます。

 

Lack of coordination

Resistance

Unclear strategy or not communicated well

Ineffective management

 

日本語で考えるならば、

一つ目は、戦略自体は正しいのだがその適切な実行ができなかった、

二つ目は、社内、又は社外から戦略への抵抗がある、

三つ目は、戦略自体が明確ではない、又は戦略が下に落ちていない、

四つ目は、マネジメントが適切に機能していない

という理由に集約されるということになります。

 

この4つは、戦略の失敗が確認された段階で必ず経営者がチェックすべき事項ですが、カンボジアで見てきた事例の中で一番多い理由は、四番のマネジメントが適切に機能していないケースです。

 

特に海外ではよくある話ですが、海外駐在員として出向する日本人の数は限りがあり、その能力にも偏りがあります。特に中小企業については、グローバル人材の不足から、海外での会社経営の経験のある人材を送ることは非常に困難でしょう。

 

その結果、駐在員は会社のマネジメントという本業よりも、現場オペレーションの維持、管理といった作業中心の仕事に追われることになり、戦略を失敗させてしまうという原因につながる訳です。

 

従業員から孤立しワンマン経営になってしまうケース、何でもかんでも仕事を抱えてしまい日々の作業に追われているケース、経営のことを勉強せず何となく経営を進めているケース、日本からの指示を常に待ち行動するケース、など様々な失敗ケースがあります。

 

戦略を「必ず」成功させるためには、この提示された4つは突破させなければならない課題であり、これから来年度や中期計画を作っていく企業は気をつけなければなりません。

 

澤柳 匠

 

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