ブラジルの殺人発生率について

こんにちは。

東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。

 

今回は、ブラジルの殺人発生率についてお伝えいたします。

 

日本の真裏に位置するブラジル、なかなかニュースで “ブラジル”という言葉を耳にする機会は、日本の皆さんにとってはそんなに多くないかもしれません。

そのため、“ブラジル”に対して、<危険>、<ギャング>、<犯罪が多いのではないか>といった印象を持つ方も多いでしょう。

 

実際にブラジルではどの程度犯罪が起きているのか、

様々な指標がありますが、今回はブラジル地理統計院(IBGE:Instituto Brasileiro de Geografia e Estatística)のデータをもとに、実態を見ていきましょう。

 

人口10万人当たり殺人発生件数に関して、2017年のデータは、ブラジル全土では、30.74とされております。ちなみに日本は、0.24で、ブラジルは約128倍です。

 

ここからもう少し、細かく見ていくと、2012年から2017年の推移を見たところ、

人種によって特徴があり、白人の方の人口10万人当たり殺人発生率というのは15.3から16の間を保っております。一方、黒人の方の同データは、2012年から2017年の間に、37.2から43.4まで上がりました。

 

 

(参照:

https://agenciadenoticias.ibge.gov.br/agencia-noticias/2012-agencia-de-noticias/noticias/25999-taxa-de-homicidio-de-pretos-ou-pardos-e-quase-tres-vezes-maior-que-a-de-brancos)

 

この格差は、特に若年層においても顕著に表れており、若年層にカテゴリーされる15〜29歳の黒人の方の人口10万人当たり殺人発生件数は98.5で、白人の若年層の34と比較すると2.5倍以上差があります。

 

依然として殺人率が高い国ではありますが、非識字率が9.8%から9.1%に低下し、

25歳以上で高校を修了した人の割合は37.3%から40.3%に増加するなど、若年層における犯罪が多い原因の一つとして考えられる教育水準格差・低さに関して、改善の兆しが伺えます。

 

今後、公共教育の質の向上に加えて、ブラジルの経済を発展する、景気を良くしていくことが、殺人発生率の低下を促していくのではと思います。

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀

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