政策金利(Selic)と銀行定期預金(CDB)について

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。
今週はブラジル投資環境について記載いたします。

2013年5月末に開催されたブラジル中央銀行による金融政策委員会(COPOM)にて、政策金利(Selic)を0.5%引き上げ8.0%とすることで決議されました。同年4月にも約1年9ヶ月振りの0.25%利上げを行っているため、連続の利上げとなっています。
Selic利上げの主な要因は、インフレ指数である消費者物価指数(IPCA)の上昇です。2013年2月までの過去12カ月間上昇率は許容上限値6.5%を上回る6.59%となっているため、Selic金利の利上げを行いインフレ率の上昇を調整するという意図があります。Selic金利は2011年10月から過去最低の7.25%を維持していました。しかし、インフレ率の高止まりを懸念し、段階的な引き上げを行っています。

Slice金利はブラジルの銀行定期預金の利率に直結しています。CDI(Certificado de Deposito Interbancario)という銀行間預金レートのインデックスを使用し、各銀行が定期預金サービス:CDB(Certificado de Depósito Bancário)を展開しています。直近12カ月の定期預金レートは以下の様になります。

ブラジルは銀行預金の利率が高い国として有名です。主な原因は、上述の政策金利との関係しており、ブラジル政策金利は2013年6月時点で、世界第2位となっています。(第1位:ロシア8.25%、第3位:インド7.25%)本年度中に再度Selic金利の利上げが予想されており、0.25%以上の利上げを行った場合、世界第1位となります。
定期預金の利率から考えても、また、仮に何も運用を行わなかった場合の直近12カ月のインフレ率6.59%を考えても、ブラジルの企業にとって、定期預金やその他金融商品での資金の運用は欠かせないものとなります。

以上

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