バングラデシュへの投資を考える上で、製造業の場合はEPZ(輸出加工区:Export Processing Zone)への進出を検討されケースが多いと考えられます。この区域は、関税に対する免税やその他優遇政策、比較的安定したインフラの恩恵を受けることが可能な代わりに、バングラデシュで製造し、100%輸出を考えている企業が入所することができます。バングラデシュには8つのEPZがありますが、そのうち主要なEPZに関してはすでに空きがない状況であり、現在、それに代わるSEZ(特別経済区:Special Economic Zone)の設置について協議が進んでいます。
このEPZの空きがない状況、未だSEZ設置の目途が立っていない状況を鑑み、Bond Licenseを取得しバングラデシュで事業を始めるケースも多くあります。Bond Licenseとは保税倉庫ライセンスであり、輸出用商品を製造する企業に関して関税のみ免税とすることができるライセンスとなります。特に設立場所に関する規制はありませんが、その分EPZで享受できるその他の優遇措置を受けられないデメリットはあります。
日系企業に対する特別区の設置も検討されており、同国政府によると用地も確保されているとのことですが、具体的な内容は明確になっていません。特別区の場合は、一般的な設立とは異なるルートでの設立となることから時間を要するとも考えられ、先駆者利益を享受するには、Bond License取得をする設立の方法も選択肢の一つに入れておくのも良いかもしれません。
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