品目別にみるベトナムの輸入傾向

投資環境・経済

皆さま、こんにちは。

東京コンサルティングファーム・ハノイ拠点の石川愛美です。

 

今回は、輸出同様、ベトナムはどのような経済傾向にあるのか、品目別に輸入状況を見ていきます。

 

前回ブログの輸出に関して、ベトナムでは従来の主力輸出品である縫製品、履物、コーヒーなどの軽工業、農産加工品が多いことが特徴的で、労働集約型の軽工業品や一次産品といった付加価値の低い産業による製品が中心となっていると述べました。
しかし近年では、軽工業や一次産品から自動車やエレクトロニクスなどの工業製品に移行しつつあります。
裾野産業が未発達の状態が続いていましたが近年はASEAN諸国内のタイやマレーシアを追いかけている状況であるともいえます。

 

それでは輸入に関してはどうでしょうか。
同じく品目別に見てみると、コンピューター電子製品・部品、機械設備・部品が最も多い数字となっています。
また、従来輸出の主力製品であった縫製品や履物などの原材料となる織布・生地だけでなく、近年輸出の主力製品となりつつある、コンピューター電子製品や電話機の部品を多く輸入していることが特徴といえます。

 

2018年の輸入額(通関ベース)は2,368億6,886万ドル(前年比11.2%増)でした。
最も輸入額の多いコンピューター電子部品・同部品は、サムスン電子が当地で生産するスマートフォンに用いる、プロセッサーやメモリーなどの輸入が増えたことが前年比14.2%増加した要因であるとされています。
以下2位が機械設備・同部品で328億7,816万ドル(3.0%減)、3 位が電話機・同部品で159億2,000万ドル(3.1%減)となりました。

 

ベトナム輸出品目だけでなく、輸入においてもコンピューター、機械設備、電話機の部品がベトナムにおける中心的な産業になっているということが分かります。

 

何かご不明な点、ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いいたします。

 

東京コンサルティングファーム ハノイ拠点
石川愛美

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