現地法人社長が出張ベースでベトナムで業務を行う場合②

税務
こんにちは、ベトナムのハノイ駐在員の浅野です。
今回のブログは、前回に引き続きまして現地法人の社長がベトナムで出張ベースで業務を行うケースについての実務上の取り扱いをご説明いたします。
今回は個人所得税について取り上げていきます。
前提として、出張ベースでベトナムで業務を行い、ベトナムでは給料を発生させず、日本側のみで発生させ、さらに暦年のベトナム滞在日数が183日未満というケースで考えていきます。
原則として、日本側で給料を発生させている場合、暦年(1月1日より12月31日まで)のベトナムの滞在日数が183日未満である場合は、ベトナムでの納税の義務はございません。
すなわち、ベトナムにおける非居住者との扱いとなり、非課税となります。なお、入国日、出国日に関しては、併せて1日として認識されます。
こちらは183日ルールと呼ばれるもので、ベトナムにおける居住者と非居住者を分ける基準となります。それぞれ課税、非課税また税率が違ったりします。
ただし、注意点としましては、上述しました183日以上ベトナムに滞在する場合及び下記のいずれかに当てはまる場合は、日本側で給料を発生させたとしてもベトナムの居住者と認識され、ベトナム側で納税の義務が生じます。
1,恒久的住居(外国人の場合、Resident Cardに登録された住居)を有する場合
2,公安省より発行される居住証明あるいは一時居住証明に記載された住所を有する場合
3,課税年度で、契約期間が90日以上の賃貸住居等(ホテル、事務所、作業場を含み契約の名義が個人であるか法人であるかを問いません)を有する場合
個人所得税の課税に関しては、複雑な基準がありますので、会計事務所等の専門機関にご相談されることをお勧め致します。

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