こんにちは。
東京コンサルティンググループトルコ支社の吉田瞬です。
前回までは2週に渡りCOVID-19の影響拡大に伴い発表された「トルコ経済安定保護パッケージ」の内容についてお伝えしました。
今週のブログでは、補充労働(Compensatory Work)の要求可能期間の延長についてお伝えいたします。
トルコ労働法(第4857号労働法)64条では、職場における通常の労働時間が大幅に短縮された場合、または不可抗力及びその他の同様の理由により職場が閉鎖された場合において、雇用者は労働者に対して補充労働を要求出来る権利が規定されています。この補充労働の時間は、残業や時間外労働の時間には含まれません。
2020年3月26日、下記の官報31080号において発表された改正法(法律第7226号43条)により、補充労働の要求可能期間は従来の2ヶ月から4ヶ月に延長されています。
雇用者は、職場における業務停止や労働時間の短縮が解決され、労働時間が通常に戻った後、4ヶ月以内であれば労働者に補充労働を要求することが可能です。(4ヶ月を経過した後に補充労働を要求することは出来ません。)
【官報31080号(3月26日発表)】
https://www.resmigazete.gov.tr/eskiler/2020/03/20200326M1-1.htm
補充労働を要求する際の留意事項としては、下記の内容が挙げられます。
- 1日に認められている最大補充労働時間は3時間
- 1日の最大労働時間(11時間)を超過してはならない
- 法定休日や雇用契約で定められている休日に補充労働を要求することは出来ない
上記の内容に違反した場合、雇用者には罰金の支払義務が課されるとともに、労働者は正当な理由として雇用契約を解除することが可能です。
今週は以上となります。
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上記内容以外にもご不明点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
参考文献
・MOROĞULU ARSEVEN
https://www.morogluarseven.com/news-and-publications/amendment-of-the-compensatory-work-provision/
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東京コンサルティングファーム・トルコ拠点
吉田瞬
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