
今回は2016年のタイのビジネス環境についてお話します。
世界銀行と国際金融公社(IFC)が、2016年10月25日に「Doing Business2017(ビジネス環境の現状2017)」を発表しました。こ のアンケートから世界のタイへの評価を見ていきます。 タイは世界190の国と地域中46位で、前年から3つ順位を上げま した。
前年度に比べて大きくランクを上げたのは「事業の開始」「事業の撤退」。
また、「電力の受給」「税金の支払」に関しては大きくランク を下げることになりました。
電力供給に関して、タイでは発電の65%を天然ガスに依存してい ますが、今後20年間でこの割合を40%に引き下げ、再生可能エネルギーへの転換を目指しています。
また、関西電力は2016年10月20日、4割を出資するタイの電力 会社、ロジャナ・パワーを通じて2017年夏にも現地に火力発電所を 新設することを発表しました。天然ガスで発電する高効率のコンバイ ンドサイクル方式を採用し、最大出力は10万キロワット程度です。 投資額は十数億円規模とみられており、日本国内の電力需要の大幅な 伸びが期待しづらい中、電力需要が旺盛なタイでの事業を拡大してい く方針のようです(日本経済新聞 2016年10月20日記事)。 「税金の支払」については、タイ投資委員会(BOI)は2015年10 月27日付の布告No.Sor.1/2558では投資奨励事業の追加・一部変更 が行われ、これまで「その他の自動車部品の製造」とまとめられ、免 税恩典の対象外とされてきた自動車部品製造について、事業区分を細分化し、付与する恩典を見直しました。
さらに、特別経済開発区(SEZ)で奨励する追加事業を発表し、追 加される10事業のうち、6事業は新投資奨励政策で奨励対象から除 外されたものをSEZに限って復活させたもので、4事業は新たに追加 されるなど、東南アジア地域における競争力強化のため、他国を見据 えながらさまざまな投資奨励および税制優遇を随時見直しています。
以上、お読みいただきありがとうございました。
なお、本記事は2019年8月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。