
事務所移転や、関連会社を設立した際に事務所をどこにするか、悩まれる方もいらっしゃるかと思います。「1つの事務所に、2つの会社が入ることは可能かどうか」というお問合せがありましたので、以下解説させて頂きます。
1つの事務所に、2つの会社が入ることは可能かどうかについて、事務所のオーナーとの賃貸契約書にある「転貸」を最初に確認する必要があります。転貸が可能の場合は、1つの事務所に2つの会社が入ることは問題ありません。リスクヘッジとして、念のためオーナーより同意書(letter of consent)を発行してもらうのが望ましいです。不可と書かれている場合は、オーナーとの交渉にもよりますが、通常転貸はできません。
転貸が可能で1つの事務所に2つの会社を入れる場合、事務所入口には2社分の会社名やロゴを入れることも可能です。担当官による立ち入り調査等に備え、事務所内では、パーテーションで仕切りを作り、どちらの会社かを明確に分けておくことが望ましいです。小部屋入口にも、紙でもいいので会社名を記載しておきましょう。
費用負担については、原則として2社からの支払いが望ましいかと思います。VAT登録やライセンス取得の際に、問われる点の1つとなり、関連会社間の場合、担当官によっては、費用負担に関する同意書(1社のみが全額支払い、もう1社へ金額を要求しない旨が書かれたもの)の提出のみで承認が下りるケースと、そうならないケースがあります。
以上
植村 寛子
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