こんにちは、フィリピン駐在員の大橋です。
今週のブログは、2018年に施行された税制改正（TRAIN）についてお話しします。
今回は、Fringe Benefit Tax（通称FBT:付加給付税）の概要と変更点をまとめました。
FBTとは、会社が管理的な立場にある従業員（Managerial or Supervisory Position）に対して、金銭であるかどうかを問わず、物品やサービスなどの経済的な利益供与をした場合には、みなし所得として個人への所得税とは別に、会社に対してFBTが課されます。
FBTは四半期に一度、会社が源泉徴収し、四半期末の翌月10日（電子申告の場合は5日程延長）までに申告納付する必要があります。
FBTの計算方式については、経済的供与に対して一定の評価額を算定し、一定の割合でグロスアップした課税標準額を求め、当該課税標準額に一定の税率をかけたものがFBTとなります。
今回のTRAIN施行に伴い、グロスアップの割合が68％→65％、FBTの税率が32％→35％へ増加しました。
これは、所得税の最高税率が35％へ増加したことへの調整となります。
会社がコンドミニアムの家賃（評価額は50%）を負担した場合の計算式を記載します。
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Particulars |
Before TRAIN |
TRAIN |
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Condo Rent |
50,000 |
50,000 |
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Multiplied to |
50% |
50% |
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Monetary Value |
25,000 |
25,000 |
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Divided by |
68% |
65% |
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Grossed-up monetary value |
36,765 |
38,462 |
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FBT rate |
32% |
35% |
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FBT |
11,765 |
13,462 |
また、グロスアップした金額（課税標準額）で適切にFBTを支払っているものは、当該グロスアップした金額は、損金算入が可能となります。
最後に、昨年9月より弊社フィリピン本の第2版が、出版されました。
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今週もどうぞよろしくお願い致します。
大橋 聖也
