フィリピンQ&A PEZA登録企業における優遇税制について

税務

こんにちは、フィリピン駐在員の大橋です。

 

今週のブログはフィリピンのQ&Aについて書かせて頂きます。

 

Q フィリピンのPEZA登録企業における優遇税制ついて教えて下さい。

 

→フィリピンでは、外国企業からの投資誘致を奨励すべく経済特区を設け、そこに進出する企業の登録・管理する機関としてフィリピン経済区庁(Philippine Economic Zone Authority 通称:PEZA)があります。

 

PEZAの趣旨としては、大きく3つあります。

 

①外資誘致

②雇用の創出

③外貨の獲得

 

上記趣旨の下、PEZA登録企業に対して様々な優遇措置が設けられているのですが、今回は企業にとってもインパクトの大きい法人所得税についてお伝えしたいと思います。

 

日系企業でのPEZA登録企業として多い業種は、製造輸出業とITサービス輸出業になります

 

フィリピンでは、当該PEZA登録企業に対して、4年~6年の法人税免除(Income Tax Holiday 通称:ITH)という優遇税制が適用されます。

 

ITH後はどうかというと、5%特別税として、PEZA登録企業については全ての国税や地方税に代わり、総稼得所得(Gross Income Earned)に対して税率5%を課した税額が適用されます。

 

注意点としては、前提としてPEZA登録は企業単位ではなく、プロジェクト単位での登録となる点です。

つまり、企業内で登録したプロジェクトとは異なる製品を取り扱う場合は、当該製品に係る売上への優遇税制は適用されません。

 

従って、複数のプロジェクトや製品を扱う企業では、税額計算をする際に、ITHによる免税・5%特別税・通常の30%法人税が混在することも考えられます。

 

次回は、実務上の論点となる5%特別税における総稼得所得(Gross Income Earned)についてお話ししたいと思います。

 

今週も、どうぞよろしくお願い致します。

以上

 

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