こんにちは、フィリピン駐在員の井本です。
近年のトレンドとしては、「チャイナ+1」「ネクスト11」「サプライチェーンマネジメントの再構築」というように、ASEANへの投資は増加傾向です。フィリピンはASEAN諸国で日本から最も近い国でもあります。今週からは、少しずつフィリピン進出を検討する場合にプラスとなるような、優遇や規制について取り上げたいと思います。
今回は、フィリピンのIPP(Investments Priorities Plan)投資優先計画についてお伝えします。
毎年、投資委員会(BOI)が草案を提出し、大統領が承認します。現アキノ大統領は、2011年7月5日に2011年度投資優先計画(IPP)を承認しています。覚書通達(MO)として発布され、同年7月27日に発効しています。
2011年度IPPでは、次の13分野を優先投資分野として指定しています。
(参考:http://www.boi.gov.ph/pdf/IPP2011.pdf PDFの10ページ目から)
1. 農業及び、農業ビジネスや漁業
2. クリエイティブ産業・知的サービス業
3. 造船業
4. 大規模住宅建設業
5. エネルギー産業
6. インフラ業
7. 研究開発事業
8. グリーン(環境)事業
9. 自動車産業(電気自動車や二輪車を含む)
10. 観光業
11. 戦略的プロジェクト(フィリピン国内、フィリピン社会に大きく寄与すると考えられる事業)
12. PPP事業(官民パートナーシップ:次週お伝えいたします)
13. 災害予防、緩和や修復事業
IPPにより法人税や関税が免除となる業種が特定されます。この13分野の中でも、特に強調されたのは、「12. PPP事業」です。こちらは、次回お伝えしたいと思います。
さて、今週フィリピンは5日から9日まで祝日もあり5連休です。マニラもすっかり人が見当たらず、日ごろの活気が嘘のようです。しかしながら、私とともに働く会計事務所のスタッフは、5日と9日は働きます。4月15日が確定申告があるためですが、この献身さ、忠誠心、ホスピタリティ、という気質も英語に加えて、フィリピンの魅力の1つかもしれません。
以上