フィリピンの機能通貨②

会計

東京コンサルティングファームフィリピン駐在員の日比野です。

今回も先週に引き続き、フィリピンにおける機能通貨(Functional Currency)について記載させて頂きます。

 

・機能通貨の変更手続き

 

財務諸表が機能通貨ではなく、ペソ通貨で作成されている場合、機能通貨の変更手続きを行うために、会計書類を作成し、SECおよびBIRに対して変更手続きを行います。

具体的には、フィリピン公認会計士が過去2期分の売上高および売上原価(仕入、経費)の各通貨での取引実績を分析します。そして、機能通貨を変更する根拠を文書化し、BIRおよびSECに申請します。

 

期間の目安としては、年末の会計情報を会計士が収集してから、分析、書類作成に1~2ヶ月程度、BIRおよびSECのアセスメントに1~2ヶ月程度が一般的ですが、政府当局の状況により変動する可能性があります。会計期中でもSECが申請を受け付けることがありますが、遅くとも会計期末から45日間までに変更申請をすることが定められています。

http://www.sec.gov.ph/wp-content/uploads/2015/11/sec-memo-1s2006.pdf

http://www.sec.gov.ph/wp-content/uploads/2016/06/sec-memo-14s2003.pdf

 

機能通貨の変更における主な4つの手続き:

[A] 売上および売上原価の分析、外国為替損益関連の計算

[B] SECにおけるクリアランス申請

[C] SECにおける機能通貨変更申請

[D] BIRに対する機能通貨変更の通達

 

当局による承認後、会社は機能通貨表記で財務諸表を作成し、財務報告をすることが可能になります。変更前では、外貨取引の都度および毎月末に、外貨取引および債権債務をペソ通貨に換算することになり、外国為替損益が発生していましたが、変更後では、外貨取引および債権債務につき、為替換算が不要となり、会計ミスを防ぐメリットがあると言えます。

 

それでは今週もよろしくお願いいたします。

 

株式会社東京コンサルティングファーム

フィリピン支社 日比野和樹

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