最低賃金の再検討

労務

ミンガラーバー、

ミャンマー・ヤンゴン事務所の鶴見令奈(つるみ れな)です。

 

現在、最低賃金の再検討が行われています。

現在の最低賃金は、労働者一律、1日3600チャット(約300円)です。

 

先週、賃金改善のため、最低賃金に関する政府の委員会が再編成されました。

委員会では、財務専門家、省庁、労働者と雇用者の代表が話し合います。

専門家と労働者代表は、2月22日、最低賃金は上昇するが、決定にはまだ時間を要すると述べました。

経済専門家のKhin Maung Nyo氏は、「新しい賃金はより詳細に特定されたものになります。以前の最低賃金は全ての(労働者の)レベルで同じでした」と述べました。

ミャンマー政府は2015年9月に1日3600チャット(約300円)の最低賃金を設定しましたが、この際労働者団体は5600チャット(約470円)を求めていました。

 

それ以前は、2004年2月に精米業とタバコ製造業のみ1日100チャットと規定されていましたが、これは他業種が設定する賃金に比べて比較にならない程低く、ミャンマーの最低賃金は機能していないと言われていました。

 

2015年に本最低賃金の政策が施行された際は、最低賃金が払えないために工場が閉鎖される事態も起きました。

「上司(経営者)は、国際市場で会社の競争力を維持する権利も有しています」とKhin Maung Nyo氏は述べています。

労働者権利行動のThurein Aung氏は、工場オーナーと労働省は3600チャットが引き上げの限界と捉えている、と述べました。

ミャンマー連邦貿易連合ヤンゴン部長のWin Theingi Soe氏は、現在の最低賃金3600チャットについて、「最低賃金法が施行されてから、従業員の手当が削られるケースがありました。ですから、労働者はまだ十分な賃金を得ていません」「それと同時に、家や家賃はより高くなっています。最低賃金の日額は労働者にとって、全く素晴らしいものではありません」と述べました。

 

(参考:Myanmar Times 2017年2月23日)

 

Tokyo Consulting Firm Co., Ltd (ミャンマー)

 

鶴見 令奈

 

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