メキシコのPRTのリスク

こんにちは!

東京コンサルティングファームメキシコの吉田 幸弥です。

 

【はじめに】

“Prima de Riesgo de Trabajo”ということ言葉を聞いたことはありますでしょうか。メキシコでは「PRT」と呼ばれることが多いですが、労働災害の保険料率のことになります。

おそらく、毎年更新をされていると思いますが、もし、「初めて聞いた」「毎年更新しているかわからない」と思った方は今回の解説を読んで、見直してみていただければと思います。

 

【Prima de Riesgo de Trabajoとは?】

Prima de Riesgo de Trabajoとは、上記でも少し述べましたが、労働災害の保険料率になります。

毎年2月の間に雇用主は事故率を確認し、IMSSに申告を行う必要があります。

つまり、すべての企業は社会保障に登録されている労働者のすべての人にかかる毎年1月1日から12月31日までの期間に自社で発生した事故率を毎年計算しなければいけません。

詳細は以下のリンクを参照ください。

メキシコにおける労災保険の更新手続

 

Prima de Riesgo de Trabajoの提出義務

基本的には、全ての会社が2月末までにPrima de Riesgo de Trabajoの申告をする必要があります。

ただし、最低保険料(0.50000)以下で、事故率が見直された年に労働者が事故や業務上疾病を起こしていない事業主や以下の場合に該当する雇用主は、

提出の必要がないとされています。

 

1 前年度にIMSSに登録した場合

2 事業内容の変更に伴い、リスククラスが変更された場合

3 前年度に決定した労働災害の保険料率と全く同じ保険料率の場合

4 最低保険料(0.50000%)で拠出しており、前年1月1日から12月31日までの期間に労働者が事故や職業病にかかっていない場合

 

また、労働者数が10人未満の雇用主は、年間リスク保険料申告書を提出せず、対応する平均保険料を負担し続けるという選択も出来ます。

 

【Prima de Riesgo de Trabajoを提出しないリスク】

Prima de Riesgo de Trabajoを提出しなかった場合には、決定を提出しなかった場合、提出が遅れた場合、または虚偽または不完全なデータで提出した場合、

UMA※1の20~210倍に相当する罰金が課せられることがあります。

しかし、IMSSのシステムでは時間外申告が可能なので、自主的に申告すれば、IMSSからの通告がない限り、罰金の対象にはならない場合もあります。

※1 2021年のUMAについては、以下のリンクを参照ください。

メキシコの2021年度のUMA

 

【おわりに】

上記でも述べましたが、Prima de Riesgo de Trabajoの更新を行っていない場合やPrima de Riesgo de Trabajoの算定が誤っていた場合には、罰金を課さる可能性があります。

しかし、IMSSに指摘される前にPrima de Riesgo de Trabajoの更新を行っていない場合やPrima de Riesgo de Trabajoの算定が誤っていたとしても、

IMSSに指摘される前に行えば、罰金が課されないこともあります。

今回を機に再度、Prima de Riesgo de Trabajoについて社内で確認をしてみてください。

今回は以上となります!

 

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株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点
吉田 幸弥

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