休日出勤に対する対応について

こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの田村彩紀です。
今週は、休日出勤に対する対応に関して記載をいたします。

 

質問)
数週間前に、ある従業員に休日出勤をしていもらいました。弊社では土曜日、日曜日を休みとしておりますが、土曜日に出勤させた場合、そして日曜日に出勤させた場合における会社としての対応は、どのようにするのが望ましいのでしょうか。

 

回答)
土曜日、日曜日、そして祝日に出勤した場合で、会社として対応する事項が異なるため、それぞれ分けてご説明をいたします。

 

 

–    土曜日に出勤をした場合

土曜日に出勤した場合の決まりは、特に法律等では定められておりません。以下に記載しております、手当や日曜日の振替休日というのも土曜日には適応なしとされております。

 

–    日曜日に出勤をした場合

メキシコ連邦労働法(西: Ley Federal del Trabajo)の第71条に記載がありますように、日曜日に出勤をした場合、通常の給与の1.25倍の金額を支給する必要がございます。また、日曜日に出勤をした場合、振替休日を与えることされております。

Artículo 71. En los reglamentos de esta Ley se procurará que el día de descanso semanal sea el domingo.

Los trabajadores que presten servicio en día domingo tendrán derecho a una prima adicional de un veinticinco por ciento, por lo menos, sobre el salario de los días ordinarios de trabajo.

 

–    祝日に出勤をした場合

メキシコ連邦労働法の第73条に記載がありますように、本来働かないとされている祝日に出勤をした場合、通常の給与の2倍増し、つまりは通常の給与の3倍支払う必要がございます。また、この祝日が日曜日となる場合、さらに、振替休日を与える必要がございます。

Artículo 73. Los trabajadores no están obligados a prestar servicios en sus días de descanso. Si se quebranta esta disposición, el patrón pagará al trabajador, independientemente del salario que le corresponda por el descanso, un salario doble por el servicio prestado.

 

また、会社として休みにしている日(土曜日、日曜日、祝日)の出勤を従業員に依頼する場合、口頭でのやり取りだけではなく、書面で明記することを推奨いたします。(なお、書面には、出勤日・時間、休日出勤の理由や雇用主と従業員の署名を記載。)

理由といたしましては、「休日出勤をした」、という物的証拠がないことにより、従業員への給与の支払いにおけるトラブルが発生してしまう恐れがあるからとなります。

実際に、日系企業様で、退職される際になってはじめて、休日出勤が給与に反映されていないということを従業員が申し出て、揉めてしまったというお話をお聞きしたことがございます。リスクに備え、物的証拠を残しておくのが望ましいと言えます。

 

ご参考にしていただけますと幸いです。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム メキシコ拠点

田村彩紀

 

 

 

 

 

 

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

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