未成年労働者の雇用について①

こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。
今週は、未成年労働者の雇用について記載致します。

 

質問)
弊社ではメキシコ国内でいくつか工場を営んでいるのですが、先日そこで働いているワーカーの一人が15歳の従兄弟を連れ、「こちらで働かせてほしい」と頼み込んできました。
メキシコでは未成年労働者が多々いるようですが、法的にこの年齢の者を雇用しても問題はないのでしょうか。義務教育は終了しているようなので、日本と同じように考えれば雇用可能だとは思っております。

 

回答)
まず、未成年労働者(trabajador menor)の年齢制限に関しましては、連邦労働法第22条に下記のように記載されております。
15歳以上であれば法的に雇用は可能となりますが、2点制限がございます。

 

① 15歳以上16歳以下の者は、両親や保護者から、もしくはそれらがいない場合、所属する組合、調停・仲裁委員会(la Junta de Conciliación y Arbitraje)、労働検査官(Inspector del Trabajo)、または政治当局(la Autoridad Política)より、雇用の認可を受ける必要があります。(同法第22条より)

 

② この義務教育を完了していない15歳以上18歳未満の者は、学業と当仕事との間に互換性があると労働当局によって承認された場合を除いて、雇用することは認められていませんできません。(同法第22条Bisより)
… 一般的にメキシコでの義務教育は3歳~18歳 となりますので、義務教育が修了していると仰っているのであれば、修了証明書の提示を求めて確認をする必要がございます。

 

Artículo 22. Los mayores de quince años pueden prestar libremente sus servicios con las limitaciones establecidas en esta Ley.
Los mayores de quince y menores de dieciséis necesitan autorización de sus padres o tutores y a falta de ellos, del sindicato a que pertenezcan, de la Junta de Conciliación y Arbitraje, del Inspector del Trabajo o de la Autoridad Política.
Los menores trabajadores deben percibir el pago de sus salarios y ejercitar, en su caso, las acciones que les correspondan.

Artículo 22 Bis. Queda prohibido el trabajo de menores de quince años; no podrá utilizarse el trabajo de mayores de esta edad y menores de dieciocho años que no hayan terminado su educación básica obligatoria, salvo los casos que apruebe la autoridad laboral correspondiente en que a su juicio haya compatibilidad entre los estudios y el trabajo.

 

メキシコでも日本と同様、年齢確認の責任は雇用主側に課せられます。
万が一雇用していた者が15歳未満であった場合、同法995条Bisに記載のある通り、
雇用主側には1年から4年の懲役及び一般最低賃金の250倍から5000倍の罰金が科されます。
ちなみに今年の一般最低賃金は88.36ペソですので、22,090ペソから441,800ペソ(約13万円から265万円程)の罰金となります。

 

Artículo 23. Cuando las autoridades del trabajo detecten trabajando a un menor de quince años fuera
del círculo familiar, ordenará que de inmediato cese en sus labores. Al patrón que incurra en esta
conducta se le sancionará con la pena establecida en el artículo 995 Bis de esta Ley.

Artículo 995 Bis. Al patrón que infrinja lo dispuesto en el artículo 23, primer párrafo de esta Ley, se le
castigará con prisión de 1 a 4 años y multa de 250 a 5000 veces el salario mínimo general.

 

今回は未成年を雇用する前の留意点について記載致しましたが、次回は実際に未成年を雇用した後の規定や留意点についてお伝え致します。

 

*引用元「Ley Federal del Trabajo(メキシコ連邦労働法)」

クリックして125_220618.pdfにアクセス

 

株式会社東京コンサルティングファーム

メキシコ拠点

清水皐

 

【WIKI-INVESTMENTのご紹介】

待望のデータベース化を実現!!

『WIKI-INVESTMENT』オープン

 

これまで多くの企業様にご愛読いただいた弊社『海外投資の赤本』シリーズ計14冊24カ国(合計金額101,706円相当)の内容が、さらにマレーシア・アフリカ諸国のコンテンツも加わり、データベースに生まれ変わりました。

 

本データベース『WIKI-INVESTMENT』のオープンを記念しまして、今なら各国の2章分(第1章と第2章)を登録不要でお試しいただけます(もちろん無料です)。さらに、すべての内容を一度見たいという声に応えまして、無料会員登録をしていただきますと、24時間で掲載30か国のすべての情報を閲覧することが可能です。

 

無料登録は、下記のURLよりたった1分で可能です。

http://wiki-investment.com/

(なお、閲覧する際は、PCでの利用をお願いします。)

 

コンテンツに関することは、メールで無料問い合わせが可能です!!!

(個別、具体的案件に関する質問は、別途、有料サービスも用意しております。)

 

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

関連記事

ページ上部へ戻る