メキシコ法人の住所について

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの渡辺 寛です。

今週はメキシコの住所をご紹介します。

 

 

質問)

弊社は今、メキシコシティに住所があるのですが、来月にはイラプアトに住所を変更しようと考えております。

その際の注意点等は御座いますでしょうか。

 

 

回答)

メキシコの法人は、大きく分けて2種類の住所を持つこととなります。

  • 定款に記載された住所
  • RFC(納税者番号)の登録住所

 

定款に記載された住所は、番地などまで詳しくは記載されておらず、州名のみ記載されます。RFCの住所は、番地まで詳細に記載されることとなります。

この二つの住所は、必ずしも同じである必要はありません。

 

定款に記載された住所は、株主総会等を開催する住所になります。従いまして商業登記等の手続きは定款に記載された住所に基づき行われます。

また議事録にも、実際にはその場所で行っていなかったとしても、定款記載の住所のもと行われたことを記載する必要があります。

 

一方、RFC登録住所は、多くのオペレーションにおいて重要になります。

INM(移民局)、IMSS(社会保険)、銀行、ISN(給与税)等は、RFC登録住所に基づき登録する必要が御座います。

そのため住所変更をする場合は、まずRFC住所を変更し、その後にそれ以外の住所を変更するという事になります。

 

RFCの住所を変更するのは以下の文書があれば、2から3時間程度で行う事が出来ます。

  • 貴社宛てに送付された住所証明(公共料金の請求書)

 

もしも、貴社宛てでない場合(レンタルオフィス等)

  • 賃貸契約書

※実務上では、賃貸契約書がなくても住所変更が可能ですが、SAT(国税庁)に求められるリスクがある。

 

その他、IMSS等の住所変更は、長いと1ヶ月程度かかる可能性が御座います。

 

また住所変更をした際は、必ずRNIE(経済省外資局)への四半期報告が必要となります。報告期限を過ぎてしまった場合は、罰金が課せられますので注意が必要です。

株式会社東京コンサルティングファーム

メキシコ拠点

渡辺寛

 

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