皆さん、こんにちは。
デリー駐在員の武田です。
本日の話題は、昇給率の決定方法についてです。
4月から新会計年度がスタートします。それに伴い多くの会社で昇級および昇格の査定を行っている時期かと思います。
本日は、そんな中で、昇級率の決定に重要な要素についてご紹介します。
日系企業の多くが、インフレ率に基づき、昇級率の基準を検討しています。インドでは、上昇が減ってきたとは言え、多く概ね5%前後で推移しています。その為、インド人の昇級率は平均的に10%程度と日本と比べると非常に高い額となっています。
ここで、インフレ率とは別のCOLAという数字についてご紹介致します。
COLAとは、(Cost Of Living A)の略で生活に掛かる費用指数です。この数値は、一般的な人々が生活するのに必要な物品、サービスおよびそれに伴う税金を加味した値となります。例えば、物価が上昇していても、関税やGSTが下がれば、このCOLAという数字は減少場合もあります。
ポイントは、
- 一般的な生活に必要な物やサービスのみを基準にしている点(贅沢品は含まれない。)
- 関税やGSTなど実際に掛かるトータルコストを加味している点
- 地域性を加味している点(地域によって生活に掛かるコストが異なる為)
です。
実際に、インドの社会保険の給付率を決定するのにも使用され、多くのインド企業では、インフレ率ではなく、こちらの数字を元に昇級を決定しています。
インフレ率だけを元にすると莫大な昇給となりますが、COLAを元にするとそこまでは物価変動の加味分の上昇が抑えられます。
ぜひ、参考の数値としてご検討下さい。
本日は以上です。
東京コンサルティングファーム
武田 麻利奈
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