日本と中国の不正の違い(企業のあるべき姿)

 こんにちは、中国・上海の田中勇です。本日は、日本と中国の不正に関連する、企業のあるべき姿についてお話します。

 前回、日本と中国の不正の違いについてお話ししました。ここで企業のあるべき姿とは、不正が行らない風土・制度を作り、継続して運用ことです。

 まず、風土について、トップは優秀な人材であることが重要です。なぜなら、スタートアップ時に企業の風土・統制環境を作っていくのは、他ならぬトップだからです。次に、制度について、現金・棚卸管理は最低限の統制活動として、厳格に行う必要があります。大部分の不正は貧弱な現金・棚卸システムから起きるからです。また、情報と伝達をスムーズに行うため、しっかりした内部告発制度を作る必要も出てきます。最後に、継続運用について、法規・システムを作っても、正しく運用されていない企業が散見されます。原因は、従業員が不正対策にかける時間を惜しむ傾向があるためです。費用対効果を正しく企業の組織全員が認識すべきです。特に大きなITシステムを入れた際は要注意です。また、常に新しいリスク情報を入手し、システムが陳腐化しないように、継続してシステムをバージョンアップさせることも重要になります。

 次回、不正防止のための具体的なソリューションについてお話します。

以上

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