ICPライセンスについて

こんにちは、中国・上海に駐在しております小林です。

近年、製造業だけでなくサービス業や小売業などの進出も多い中国ですが、当然マーケットシェアを獲得するためにはインターネットの活用は欠かせません。

ところが、中国でのWeb戦略を考えるうえで、落とし穴になっているのが「ICPライセンス」の制度です。

中国国内にWebサーバーを設置して、ホームページを公開するためにはICP(Internet Contents Provider)ライセンス(中国語では『电信与信息服务业务经营许可证』)という許可証を政府に発行してもらう必要があります。

ICPは経営性ICPと非経営性ICPがあり、営利目的でホームページを運営するためには経営性ICPライセンスの取得が必要です。経営性ICPライセンスを取得するためには、中国国内に法人があり、かつ出資比率が外資49%以内、資本金100万元以上というのが法律上の条件になっています。しかも、申請手続きは複雑で、また実際にこうした条件を満たしたうえで申請を行ったとしてもなかなか認可が下りないケースも散見されますので、専門のコンサルタントにお願いするのが無難です。

一方非経営性ICPについては、個人でも法人でも届出並びに登録を行うことで許可が下り、ホームページのアップロードが可能となります。しかし、あくまでも営利目的でないコンテンツ(たとえば、法人・商品紹介などの情報提供、個人用のサイトなど)に限定され、インターネット課金や商品販売などは一切できません。これに違反して営利目的のサイト運用を行うとサーバー利用停止になる他、刑事罰に処せられることもありますので注意が必要です。

なお、中国国外(香港も可)のサーバーを利用する場合は、ライセンスは特に不要です。またすでにある中国のECサイトなどに出店を行うのもライセンスなしでも可能となっています。

以上です。

関連記事

ページ上部へ戻る