カンボジア企業経営への心得

経営

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回のテーマは「あり方」です。

 

ドラッカーは、非常に多くの普遍的な原則を教えてくれます。しかし、間違ってはいけないのは、ドラッカーは経営の「やり方」ではなく「あり方」を説いているのであり、ただ本に書いてあることを真似をして自社の経営が改善するかというと、そうでもありません。

例えば、ドラッカーの本では、顧客の創造といったように顧客満足の重要性がよく話に上がりますが、それを表面だけなぞり、リッツ・カールトンやディズニーのおもてなしを真似して顧客満足を高めようとしても、顧客はなかなか感動してくれません。それどころか、行動がぎこちなくなり、結果としてサービスの品質が落ちるなんてこともあります。また、顧客満足を追求していたつもりが、いつのまにか顧客の奴隷になってしまうことさえあるのです。

リッツ・カールトンやディズニーには顧客に感動を与えたいという企業の「あり方」があり、それが全ての従業員の行動指針になっているからこそ顧客満足が達成されるのです。決して、目に見えている彼らのやり方が優れているのではありません。会社の様々なあり方が存在し、顧客満足というのも会社のあり方の一つであることを認識しなければなりません。

あり方がないやり方の追求では正当性がなく、やり方がないあり方にももちろん正当性はありません。

 

 

澤柳 匠

 

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