カンボジア企業経営への心得

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皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。             

さて、今回は「人を導く」についてお話しします。

ドラッカーのマネジメントは、働く人を中心に組立られているところに特徴があります。管理職ではなく、常に働く人が主役です。働く人がいかに良く 働く環境を作るかという視点を持っています。

一方で、マネジメントは、働く人を支配すると働く人の力を引き出すことはできなくなります。マネジメントは、働く人を権力をもって働かせることは できても、その人の能力を引き出すことはできないのです。このことが、常にドラッカーのマネジメントの本質にあるように思います。

働く人が自ら考え、自らの意思で働くことが働く人の成長であり、企業の成長の源泉となります。マネジメントとは、働く人が自ら働く環境をつくることであり、これこそがマネジメントの責務である、とよく述べています。

私は日本人であり、カンボジア人ではありません。日本人であるからこそ、カンボジア人よりも圧倒的な努力をし、カンボジア人を取りまとめ、成果を 出すための道しるべを示します。しかし、それを権力ではなく、自然と彼らが力を引き出せる環境を作り導いていくべきであるとドラッカーの書籍を読んでいて考えるようになりました。

また、ドラッカーは、以下のような表現で働く人に対する考え方を述べています。

「……ここまで本書において、私は管理という言葉はあまり使っていない。評価という言葉を使ってきた。これは意図してのことだった。管理という言葉は誤解を生みやすい。管理という言葉は、自らと自らの仕事を方向づける能力を意味する。しかし、人を支配する能力も意味する。目標は前者の意味での管理の手段でなければならない。後者の意味での管理のためのものであってはならない。それではすべてが台無しである。」

 

澤柳 匠

 

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