■カンボジア企業経営への心得
皆様こんにちは、カンボジア駐在員の澤柳です。
さて、今回のテーマは「顧客の合理性」です。
我々企業は、顧客を画一的に見てはいけません。企業の中でも考えの相反する人間はいますし、自分自身の行動も時には矛盾してしまうものです。
顧客には顧客の合理性がそれぞれあり、そしてその合理性を我々企業は理解することが顧客満足を高めるためには大切です。
ドラッカーは「顧客」について次のような言葉を残しています。
「家庭の主婦が、食品を買うときと、口紅を買うときでは、別人のような購買行動をとることは、容易に理解できる。まったく異なる二つの役割において、同一の基準を使わないことこそ、合理的な人間にとっての、唯一の合理的な態度である」
一方で、企業が企業の合理性に基づいて行動し、その合理性を顧客に押し付けてしまった場合、顧客から非常に大きな痛手を負うことになります。少し前までは顧客を企業の合理性で納得させることができていましたが、現在の国際化、IT化された時代においては顧客の合理性が社会において大きく主張されることになります。
企業は、顧客の不合理と思われる行動を確認した時には、顧客を観察し、顧客の合理性を理解ることが大切です。そして顧客の合理性に対応することが、新たな顧客や、市場を見つけることにつながるのです。
澤柳 匠