こんにちは。カンボジアに来ている長澤です。
先週カンボジアで1990年代から現地での販売と生産を行っている企業様からカンボジアでのビジネスにおける課題、対策についてお聞きしましたので、そちらを紹介したいと思います。
Q1. カンボジアでのビジネスで注意するポイントとしてどのようなことがありますか。
⇒カンボジアはまだまだ法制度や事業運営上のルールが不明瞭なところが多くあります。
当社の場合には、現地パートナーとの合弁であったため、現地独特な対応はパートナーを通じて解決を行いました。
カンボジアは外国投資規制が禁止業種を除いてありませんが、独資で進出した場合であっても、現地の信頼のおけるパートナー、提携先を作っておくことが大切だと思います。
Q2. 人事労務面でどのような取り組みをしていますか。
⇒当社ではワーカー層の離職率は比較的低く、ストライキ等も起こっていません。これらの対策として、同業種など周囲の賃金水準の把握や基本給以外の手当の付与などを行っています。
基本給は一度上げると下げることが難しいため、健康補助手当、食事手当、ガソリン手当などを支給している企業があります。当社でもこれらの手当を一部導入しています。
一方、管理部門では比較的離職率が高いため、賃金テーブルの明確化など社員が将来像を掴みやすい工夫をしていくことが課題だと感じています。
その他の福利厚生としては社内でのバーベキュー、スポーツイベントなどを行っています。これらは社内旅行と比べてコストを抑えながらも、社員間のコミュニケーションを増やし、満足度も高めることが出来ると感じています。
Q3. カンボジア事業を成功させるために最も重要なことは何でしょうか。
⇒当社と同様にカンボジアでの販売を考えている企業にとっては、カンボジアでいかにシェアを取っていくのか、ということが重要なポイントになると思います。
カンボジアでは、ブランドや趣向の意識が変わっており、特にある程度高価な製品については、自分の好みで選ぶだけでなく、それを使用後に売る際にいくらで売れるか、ということを非常に気にします。
そのため、一般的に人気があり価格が下落しない商品、色をより好む傾向があります。
このような現地の特徴は現地で自分で顧客、店を回らないと気付かないことですので、自分の足を使うことがとても重要ではないでしょうか。
不明確なルールが多いという話やルールが内々で変わりやすい、という話しはよく聞きます。政府機関の休みについてもそうです。
先週から今週にかけてプノンペンでASEAN会議が開かれますが、その影響で急遽19日、20日は政府機関は休み、という通達(ブラカス)が16日になって出されました。
色々翻弄されることも多いかもしれませんが、一喜一憂せずに芯を持って行動することが大切なのだと感じています。
以上