バングラデシュの付加価値税(VAT)増税について

税務

伝え聞くところによると、日本では消費税増税が大きな話題になっている様です。現行の5%から段階的に8%、10%と増税していくとの事です。自分たちの生活に直結する問題だけに、日本では国民の間でも議論が盛り上がっている様子ですね。しかし、日本の皆さんが将来の増税に不安を感じているその時、バングラデシュの私たちは付きつけられた現実に愕然としていました。

日本における消費税に該当する税金が、バングラデシュにおける付加価値税(VAT)です。このVATは業種によって税率が異なります。当社の場合、これまではVATの税率は4.5%でした。ですが、今年7月1日の税率変更により、一気に15%にまで跳ね上がりました。

これまで、当社のサービスを10,000タカ(税別)で提供した場合、税込み価格は10,450タカでした。しかし、今後は11,500タカ(税込)で販売する必要が有ります。値上げ分は私共の懐に入るわけでは無く、全てバングラデシュ政府に納税しなければならないのですが、顧客の目線からしてみれば単なる値上げと変わらずに写る事でしょう。

日本の法人税は40%と国際的に見ても高い水準にあります。一方でバングラデシュでは37.5%です。しかし、消費税のみ見てみれば、日本は欧米と比べてもむしろ割安である事を忘れてはいけません。法人税のみに注目して海外進出を行うと、現地での商取引の際に高額な付加価値税(VAT)に足元をすくわれる可能性が有りますので注意が必要です。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

関連記事

バングラデシュの関税について

バングラデシュのラマダンについて

ページ上部へ戻る