バングラデシュの関税について

税務

物価が安いと思われがちなバングラデシュですが、全ての物価が等しく安い訳ではありません。バングラデシュ国内で生産されている物に関しては確かに驚くほど安く購入できる事も有りますが、海外からの輸入製品、特に自動車や電化製品などは日本で購入するよりもむしろ割高な場合すらあります。
その理由は、輸入時にかかる関税の為です。バングラデシュでは自国の産業保護の目的もあり、外国製品に対する関税は割高になっているケースが多いです。近年バングラデシュで広まりつつあるスキンケア製品等についても例外ではありません。

バングラデシュでは医療産業が発展しており、街中でも薬局が多く建ち並んでいる事は以前にも述べましたが、実際に病気や怪我の治療に必要な医薬品はともかく、スキンケア製品等は贅沢品の部類に入ります。自動車に跳ねられて重傷を負ったリキシャのドライバーが、治療費を払えない事から救急車を呼ぶことを拒否したという逸話も有るくらいで消費者側はまだまだ貧困層が多いです。

近年では日系医薬品企業もバングラデシュに進出し、スキンケア製品の販売も行っていますが、関税率が90%~130%台と非常に高額な為、どうしても高価格商品になってしまいます。必然的に、ターゲット層も近年増加している富裕層や中間層に絞られています。経済発展が続くバングラデシュですが、これらの商品が庶民の手に広くいきわたるのはまだまだ先になりそうです。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

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