バングラデシュで従業員の退職時に起こりうる問題

労務

いつもお世話になっております。バングラデシュの齋藤です。

 

バングラデシュでは、雇用主側の都合で労働者を解雇する場合、解雇理由を示して120日前までに解雇の事前通知をするか、事前通知の代わりに解雇通知期間中の手当の支払を行うことで即日解雇することが可能です。退職金として就業期間1年につき30日分の基本給を支払わなければなりません。

 

ただし、労働者の不正行為による解雇の場合は、解雇通知及び解雇通知期間中の手当の支払は不要となります。不正行為とは、以下のような行為をいいます。

 

・ 上司による合法的、妥当な命令に対して従わない行為、業務命令違反

・   雇用主の業務もしくは資産に関連した窃盗、詐欺、不正行為

・ 労働者もしくは他の労働者に関連した賄賂取引

・ 10日以上の無断欠勤

・ 常習的な遅刻や早退

・ 法律、規則、もしくは組織に適用される規定に対する常習的な違反

・ 組織内での暴動や乱暴な行為、もしくは規律に反する行為

・ 業務の常習的な不履行

・ 就業規則、雇用契約書その他雇用関連規則に定める事項に関する常習的な違反

・ 雇用主の公式な記録の偽造、買収、損傷、紛失の原因となる行為

 

一方、労働者が自己の都合により雇用契約を解除する場合には、労働者は雇用主に対して60日前までに書面により通知するか、通知期間の代わりにその期間分の賃金を放棄しなければなりません。

 

バングラデシュでは、従業員が退職もしくは解雇する際に従業員と雇用者の間でトラブルになるケースが少なくありません。事前に退職する際のルール等について共有しておくことをお勧めします。

 

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム バングラデシュ拠点

齋藤かおり

Tel: +880-1777-961437

E-mail saito.kaori@tokyoconsultinggroup.com

 

 

 

 

 

 

 

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