バングラデシュの革製品産業

バングラデシュの主要な産業の一つが革製品産業です。労働集約的条件が求められるこの産業は、人件費が安く労働力も豊富なバングラデシュに適した産業です。また、皮革は大規模な畜産業の副産物であるため、バングラデシュでは良質の原料を国内で供給する事が可能です。

バングラデシュでの革製品産業は輸出志向型です。2007年~2008年の輸出量は2.84億ドルに達しました。その後、世界的な景気後退の煽りを受けましたが2009年~2010年でも1.53億ドルを維持しています。

現在バングラデシュは、世界の革製品市場の2〜3%相当を生産しています。この生産のための原料となる家畜はほとんどが国内産であり、同国は世界の牛の保有数の1.8%とヤギの保有数の3.7%を国内に保持しています。バングラデシュの皮革は、平均年間生産量1億5000万平方フィートに達し、国際的にも名声を得ています。

しかし、国内では技術力と専門知識が不足しており産業としては未発達な面も有ります。バングラデシュ政府も産業育成のために支援策を打ち出しています。革製品の輸出業者は収入に対し17.5%の税控除が与えられています。この分野の外国直接投資も奨励されていますので、外国企業にとってもバングラデシュの革製品産業は魅力のある市場です。

以上

バングラデシュ現地法人担当 岩波

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