COVID-19状況下のバングラデシュの市内様子

バングラデシュの首都ダッカでのロックダウンが開始された当初(2020年3月26日頃)、道路には人通りが殆どない状態でした。政府は、不要不急(食料や生活必需品、薬等の購入)以外の外出について厳しく取り締まり、警察が、外出した市民を棒で叩いている映像も報道されていました。また、給与振込対応やその他の支払いのため、銀行の前には常に長蛇の列ができていました。

(銀行前で並んでいるバングラデシュ市民の様子)

 

こうした状況は5月の中旬頃まで続きましたが、イスラム教徒の宗教祭日であるイードの近くになると、衣服店も営業を始め、買い物をする人、祭日の準備をする人、祭日を家族で過ごすために故郷に規制する人で溢れ、渋滞も引き起こされました。この5月中旬頃より、営業活動に対する規制が徐々に緩和され始め、5月31日には、ロックダウンが政府通達によって正式に解除されました。ただし、COVID-19の感染拡大の勢いはこの時点で止んでおらず、このロックダウンの解除は、経済活動の停止が与える社会的、経済的損失を考慮した政府の判断でした。

さらに6月15日にはゾーン制が導入され、各区域を赤(重度)・黄(中度)・緑(軽度)の色で感染度ごとに分けて示し、経済活動を制限する方針がとられました。しかし、ダッカ中心は感染度が重度(赤)の区域が多いにも関わらず、自治体(City Corporation)より公式にゾーン分けについての発表が行われていません。これは経済活動が再度停滞しまうことを憂慮しての非公表と考えられます。従って、実質、営業活動を行うかの判断は、各企業で行っている状態になっています。銀行や政府機関は通常の5割にも満たない人員で営業を行っており、また、場所よっては入館を制限しているため、これらに関連する手続きには遅延が多くみられています。

 

5月中旬頃のイードの前に突然発生したような渋滞は7月上旬ではあまり見られず、一見、物流等がスムーズに進んでいるようにも見えますが、営業活動自体は人員規模の縮小で、多くの場面で遅延を引き起こしていると言えます。


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