バングラデシュ労働法における労働時間・休日・残業の基本ルール

皆さん、こんにちは!
東京コンサルティンググループバングラデシュ拠点の谷之口大輝です!

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

さて、今回は「バングラデシュ労働法における労働時間・休日・残業の基本ルール」についてお話していこうと思います。

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バングラデシュ労働法における労働時間・休日・残業の基本ルール

 バングラデシュでは、通常地域(EPZ以外)における労務管理は、労働法(Bangladesh Labour Act, 2006)およびその改正条項に基づいて行われます。企業の健全な運営のためには、労働時間や残業、休日の法定管理基準を正しく理解・運用することが不可欠です。

 本稿では、バングラデシュ労働法における労働時間・休日・残業などの主要ルールを表形式で整理し、実務上の留意点とともに解説いたします。

労働時間と残業

区分 内容 根拠条文
1日の労働時間 原則:8時間/日
例外:10時間まで延長可能(本人同意が必要)
第100条
1週間の

労働時間

原則:48時間/週
最大:60時間(年間平均は56時間以内)
第102条
残業手当 時間外労働分に対して、基本給+手当(Dearness Allowance等)

を含む賃金の2倍を支給
※出来高払い労働者は除外

第108条

休日・休憩・勤務制限

区分 内容 根拠条文
週休日 工場・産業:週1日
商業施設:週1.5日
※未取得時は補償休日を速やかに付与
第103条

第104条

1日の拘束時間 労働+休憩含めて最大10時間まで 第105条
休憩時間 ・6時間超勤務:1時間休憩
・5時間超勤務:30分休憩
・8時間超勤務:上記の適用を組み合わせて処理
第101条

特別条項・制限事項

区分 内容 根拠条文
女性の

夜勤制限

22時〜翌6時の勤務には、本人の同意が必要 第109条
他事業所での勤務制限 同日に複数の事業所で働くことは原則禁止
※Inspector Generalの許可が必要
第110条
勤務時間の

掲示義務

就業時間は事前に掲示・当局へ届出が必要
※出勤記録と一致している必要あり
第111条第113条

 昨今、工場等でストライキが行われている中で、労働者保護や就業環境の透明性向上が重視されるのが懸念されます。適切な労働時間管理や法定休暇の確保は、企業の信頼性維持においても極めて重要です。EPZ地域と通常地域では適用法令が異なるため、現地運用時には特にご注意ください。

 

 今回は「バングラデシュ労働法における労働時間・休日・残業の基本ルール」について解説しました。

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※本記事は、バングラデシュに関する一般的な情報提供のみを目的としたものであり、法的助言を構成するものではありません。

 

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