ブラジルでの人のマネジメント④

投資環境

 

こんにちは。
東京コンサルティングファーム・ブラジルの田村彩紀です。
前回に引き続き、ブラジルでの人のマネジメントについて記載をいたします。
過去3回分をご覧になっていない方は以下のURLよりご確認いただけると幸いです。

 

前回のブログでは、
企業が抱える共通の課題である『人のマネジメント』
そこには3つのルールがあり、
その1つ目である、<<与えたものが得たもの>>
そして、この1つ目のルールで重要な、
3つの輪のストラクチャーについてお話しいたしました。

 

今回は、<<与えたものが得たもの>>の続きをお話しいたします。

まずは、3つの輪をもう一度見てみましょう。

 

給与を上げる、という話において、
社員が会社を通じて社会(お客様)に与えた価値と、
自分たちが得ることのできる給与
は等価交換であるものの、
社員はどうしても自分たちが『得る』部分、給与だけを見てしまう傾向にある
ということをお伝えいたしました。

 

そもそも、なぜ社員は給与だけを見てしまうのでしょうか。

まず、社員が会社で働くにあたり、ジョブデスクリプション(JD)が渡され、
あなたの仕事は、このJDに書かれた内容である、というように決められます。
JDに記載された今の仕事に対して、今の給与が発生しています。

 

ということは、
どうして給与が上がるのか、という問いかけをしたときに、
本来、給与が上がるには、会社の売上・利益が上がらなければならないので、
会社に対して、何らかの変化をもたらす、
生産性を高めるための行動を行っていく必要があります。
この変化の部分がまさに、給与が上がる、昇給の財源になります。

 

この変化をもたらすこと、
そして、『与える』と『得る』の循環であってはじめて、給与が上がるのです。

このストラクチャーを社員に伝えていかなければ、
昇給のタイミングできっと次のようなことを社員は言うでしょう。

「私は与えられた仕事を頑張りました。ですので、昇給してください。」

 

ここでのポイントは、
会社の理念やビジョン、そして方向性を根底に置いた
変化すべき行動をはじめに、会社と社員ですり合わせをすることです。

このすり合わせがない状態で、仕事がスタートしてしまうと、
社員は必ず、自分自身の『得る』部分しか見なくなってしまいます。

 

ですので、1つ目のルールは、
<<与えたものが得たもの>>であり、
この価値の循環、3つの輪のストラクチャーを社員全員に理解させましょう、
ということなのです。

を具体的に行動におこしていくための仕組み作りをしていくことが
会社にとって必要になるのです。

 

例えば、『社員満足』においても
“社員が満足する”だけに注目し、
社員、会社、社会(お客様)の関係が、win-lose-loseとなるということはないのです。

お客様が満足し、会社が売上・利益があがっていることが大前提ではじめて、
『社員満足』というものを追求できます。
社員、会社、社会がみな、win-win-winの関係になってはじめて
『社員満足』というのが実現します。

 

このストラクチャーに社員の皆さんが共感していないと、
社員の方が、「会社はお客様の言葉ばかり聞いて、社員を大切にしていない。」
と不満を漏らしてしまいます。

 

まとめますと、
1つ目のルール、<<与えたものが得たもの>>
つまりは、価値の循環は、この3つの輪のストラクチャーであり、
まずは社員の皆さんにこの1つ目のルールを伝えること、
これこそが、『人のマネジメント』である、ということです。

 

それでは、次回のブログは、2つ目のルールについてお話していきます。

お読みくださりありがとうございます。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム・ブラジル拠点
田村彩紀

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負いません。ご了承ください。


 

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