労働許可証と一時滞在ビザ②

労務

こんにちは、ベトナムのハノイ駐在員の浅野です。

今回のブログは、前回に引き続き労働許可証と一時滞在ビザについてご紹介します。

労働許可証の申請手続き等の実務的な部分です。

前回もご説明しましたが、ベトナムにおいて長期に就労する場合には、労働許可証と一時滞在ビザを取得する必要があります。それぞれ3年以内で取得することができます。

一般的な取得の流れとしては、まず3か月の商用ビザでベトナムに入国します。その後、労働許可証を取得し、最後の一時滞在ビザを取得します。

一時滞在ビザは、労働許可証を取得した後でなければ申請することができません。

労働許可証の申請書類は下記の通りとなります。

1労働許可証申請書

2日本の親会社の辞令

3無犯罪証明書

4履歴書

5健康診断書

6大学の卒業証明書または専門性を証明するもの

7写真(カラー、横4cm×縦6cm、10枚)

申請書類の中で注意しなければいけない点がいくつかあります。

すべての申請書類は、それぞれの機関から発行されてから、3か月以内に提出する必要があります。例えば、犯罪経歴証明書は、3か月以内に取得したものを提出しなければなりません。

3、犯罪経歴証明書に関しては、直近6か月間に犯罪を犯していないことを証明します。犯罪の程度に関しては、ベトナム当局の判断になるので明確な基準は公表されていません。

5、健康診断書に関しては、日本でも用意することができますが、ベトナム語での提出が必要になり、検査の必要項目も指定されているため、ベトナムの病院で取得することをお勧めいたします。労働許可証専用の健康診断を受けることができます。

6、大学の卒業証明書または専門性を証明するものに関しては、ベトナムで就業するにあたり、その分野において、専門性を有することを証明するものです。一般的には、四年制大学若しくは短期大学、専門学校を卒業していれば、卒業証明書の提出で足ります。それらの大学を卒業していない場合には、その分野における5年以上の就業経験を証明する書類を提出する必要があります。フォーマットをベトナム語で作成し、就業先の代表者の署名・押印をします。

また、犯罪経歴証明書と卒業証明書に関しては、外務省の公印確認とベトナム大使館の認証が必要になります。卒業証明書は英文のものを発行してもらいますが、大学によっては、申告をしない限り大学印を押さないケースがあります。大学印が押されていない場合、外務省の公印確認ができません(外務省はあくまで大学印に対して認証を行うため)ので注意が必要となります。

取得できる期間については、各国においては労働許可証は、パスポートの残存期間内での取得になりますが(例えば、残存期間が2年間であれば3年間の労働許可証を取得できない)、ベトナムにおいては、労働許可証は、パスポートの残存期間とは関係がないとされているため、残存期間に関係なく、労働許可証を取得することができます。しかし、一時滞在ビザに関しては、パスポートの残存期間内での取得となるため注意が必要となります。

一般的に労働許可証は取得に関して、様々な要因から、手続きがストップする可能性があるため、早めの申請書類の準備・申請をお勧めいたします。

次回は、一時滞在ビザの実務面を紹介いたします。

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