ベトナムの資金調達・親子ローンについて

会計

こんにちは。東京コンサルティングファームベトナムの石出です。
今週はベトナムの資金調達ついてお話させて頂きます。

 

Q:ベトナムでの日本親会社からの借入(親子ローン)について教えてください。

ベトナムに現地法人を設立している場合、日本本社から借入を行うことができます。ベトナム企業は相手企業との間で合意した契約条件により、貸し手(海外)から借入を行い、その返済をすることができます。

借入の期間は①短期と②中長期の二つです。
借入期間が1年未満の場合は短期で、1年を超える場合は中長期になります。

【中長期借入】
中長期借入は、ベトナム中央銀行に登録する義務があります。
当事者間で借入契約を締結して、30営業日以内にベトナム中央銀行へ契約書のローン契約登録をする必要があります。ローン契約書においては借入元本・支払利息の返済スケジュールを明記する必要があります。
中長期借入契約を締結した場合、締結日から30日以内かつ借入金の引出前に登録をしなければなりません。
短期借入を更新して中長期借入とした場合には更新契約の調印日から30日以内に、また短期ローンを期限までに返済できず1年を超えた場合には、借入金の最初の引出日から1年が経過した日から30日以内に登録をおこなう必要があります。
しかし、期限までに返済できなかった短期借入に関しては返済猶予期間(10日)が設けられており、借入期間が実際に1年を超えてしまったとしてもこの返済猶予期間内に返済を行えば登録は不要です。
また、借入後も、四半期ごとに長期借入金の状況を中央銀行に報告する義務があります。報告期限は、1月、4月、7月、10月の各5日までです。


【短期借入】
1年以内の借入金については、長期借入金のような規制はありません。
しかしながら、短期借入はあくまでも運転資本のために使用しなければならず、設備投資には不適当とされています。また、借入後も、四半期ごとに短期借入金の状況を中央銀行に報告する義務はありません。(※一部例外)
短期借入金を更新し続ける方法もありますが、法令上中長期借入とみなされる可能性もあります。そのため、更新しすぎると日本へ返済できなくなる、罰金が科される可能性もあるのでご留意ください。


登録期限が過ぎ罰金が科されるケースが多くございます。
上記リスクを防ぐため、事前に弊社へお問い合わせ頂ければと存じます。

今週は以上になります。

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社は一切の責任を負うことはありませんので、何卒ご了承ください。


~▶YouTuberになりました!~

弊社YouTubeチャンネル『久野康成の毎日が有給休暇!!』を開設いたしました!

「久野康成の毎日が有給休暇!!」では、代表の久野が作った365の金言を
『久野語録』として日めくりカレンダーにまとめ、内容を毎日解説していきます。

チャンネル名にある通り、「毎日が有給休暇」になるような生き方のツボとコツを発信しておりますので
ぜひ一度ご覧頂ければと思います!

また、代表の久野が執筆した
『国際ビジネス・海外赴任で成功するための賢者からの三つの教え 今始まる、あなたのヒーロー』
の解説を、執筆者自らが行っている「賢者からの3つの教え」シリーズもぜひご覧ください!


株式会社東京コンサルティングファーム
石出 眞輝

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。
該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負いません。ご了承ください。

関連記事

ページ上部へ戻る