皆さんこんにちは。東京コンサルティング・ベトナムの山口です。
Q.2015年度の賃金上昇率が高い水準であると聞きましたが、実際どうなのでしょうか。
A. 最低賃金については、来年度(2015年度1月)に平均約15%上昇するとする案が濃厚です。
ベトナム国家賃金評議会は2014年8月6日、2015年の最低賃金を現行のものより平均15%引き上げる案を決定し、首相が承認すれば、2015年1月から適用される見通しとなっています。去年の上昇率は17%であり、その前年が17.5%となっており、それと比べれば低い水準ですが、以前として2桁増加が続いています。
なお、他国(中国やタイ、インドネシア)に比べれば、まだ低い水準であると言えます。当該3カ国は2013年に40%以上、最低賃金が上昇しています。そのため、ベトナムにおいても近い将来、同様の上昇率となることが懸念されます。
そして、こうした動きが労働コスト全体の押し上げに繋がる可能性は高いため、今後も賃金上昇率の推移には注意が必要です。
今後継続的に賃金上昇率が高い水準で推移することを考えると、これから進出をお考えの企業様(特に製造業)は安価な労働力以外の部分(ベトナム人の国民性や安定した政治状況、税制的優遇措置、今後の経済成長、インフラ整備状況など)でのメリットを勘案して進出を検討することが、より一層求められてくるでしょう。
2014年1月および来年度の予想最低賃金 (VND)
2014年1月 | 2015年1月(予測) | ||
第1地域 | ハノイ、ホーチミンなど | 275万 | 310万 |
第2地域 | ハイフォン、ビンフックなど | 245万 | 275万 |
第3地域 | バクニン、ドンタップなど | 210万 | 242万 |
第4地域 | その他 | 190万 | 220万 |
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