進出段階に応じたリスク ~人事労務編~ No.3

 

みなさん、こんにちは。トルコ駐在員の田中です。

前回のブログでは、成長段階の進出期/成長期/成熟期に企業が抱える問題について取り上げました。

 

今回のブログではそれぞれの時期における労務管理の考え方と対策について取り上げます。

○進出期 :

通常、創業期において会社が求める人材像は、時間や給与に固執することなく、一心不乱に会社の成長のために仕事に邁進する姿勢を持っていることで、社員の組織図や職務分担、公正な評価・報酬のための人事制度などインフラ等が未整備の状態となります。

進出期においても同様のことが言えます。

しかし、進出期の場合、駐在員を配置しなければならないため、まず駐在員が仕事を行っていけるだけのベース作りを行う必要があります。そして、海外において何が問題となるか未知のため、諸問題の発生に備え現地管理体制の構築が必要となります。

 

<企業が取るべき対策>

・駐在員の待遇の決定/給与設計

・規定書類の作成:雇用契約書/就業規則/職務文書/組織図など

 

<Point>進出企業により、2通りの従業員雇用の傾向が見られます。

1つは駐在員のアシスタントを雇う、1つはManagerを雇い入れる。

アシスタントを雇用した場合、一緒に規定書類を作成することが出来ます。しかし、Managerを雇用した場合、会社側から提示する必要があります。そのため、書類作成の時期が遅れ、退職の際に大きな痛手を負うケースも見られます。

そして、規定類は最初に設定されたものがベースとなるため、後になって白紙から新たに作り上げるという事が難しくなります。

「何事も初めが肝心」とはよく言いますが、労務管理においてつくづく痛感することが多分にあります。

 

次回のブログでは、進出期以降における労務管理の考え方と対策について取り上げます。

 

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