こんにちは。
東京コンサルティンググループトルコ支社の小坂理加です。
今日では、新型コロナウイルスの影響もあり、医療機器市場について世界でも注目している方は多いのではないのではないでしょうか。
そこで、今回は【トルコの医療機器市場】についてお知らせ致します。
2018年時点において、トルコは医療機器市場の100%近くを輸入しています(表1) 。
この理由としては、恐らく、トルコで一度輸入する過程を経てトルコから
ここで少しトルコの輸入制度についてお話ししますと、トルコの輸入制度は、1980年代から自由化が進められてきました。
その狙いとしては、主に下記の3つが挙げられます。
- GATT(General Agreement on Tariffs and Trade/関税及び貿易に関する一般協定)の規則に従って、「ブロック経済」「保護主義」に走らないようにするため。
- 役所的な手続きを軽減するため。
- 原材料と中間材の供給を適切な価格かつ、特定の品質基準で確保するため。
その後1995年には、トルコは世界貿易機関(WTO)のメンバーとなっています。他にも、国際貿易を規制、統合する機関等に参加しています。
経済協力機構(ECO)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、黒海経済協力機構(BSEC)、世界税関機構(WCO)、国際商業会議所(ICC)、特恵関税協定‐発展途上国8カ国グループ(D-8)など様々な組織に参加しメンバーシップを高めています。
1996年には、EUとの関税同盟を結び、関税を低減する取り組みに特に重点をおいてきました。
貿易を行い易くしていくために、積極的に取り組みを続けるトルコは、地理的にも優位性があるため、国々の貿易の中継的な役割としても注目されているため、輸入が100%近くなのだと考えられます。
ただし、トルコでは、中古の医療機器の輸入は、トルコの官報27957号(2011年6月7日発行)によって禁止されていることに注意が必要です。
(出所)BMI Research 「Worldwide Medical Devices Market Factbook」 (2019)。
医療機器の輸入相手国について国別に見ていくと、上から順に、アメリカ、ドイツ、中国が上位を占め、日本はスイスと同一で4%を占めています(グラフ1)。アジアからの輸入は全体の20%近くであることが分かります。
それでは、今後、トルコの医療機器市場において、高い需要が見込まれる医療機器は何なのでしょうか。
新型コロナウイルスの感染拡大により、マスク、ゴム手袋等の消耗品の需要が高まるのはもちろん、診断機器、整形外科製品・人工装具の需要も高まると考えられています。
上記の結果から、トルコの医療機器市場は、他国からの輸入に依存しており、需要があることが分かります。また、日本に拘らずアジアからの輸入も増えていくと考えられます。
医療機器関係の製造を行われている企業様におかれましては、トルコでのビジネスチャンスの可能性が大いにあると考えられるのではないでしょうか。
今週は以上となります。
トルコへの進出、トルコにおけるビジネスの展開に関して無料相談も行っておりますので、上記内容以外にもご不明な点などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
東京コンサルティングファーム・トルコ拠点
小坂理加
ご質問やご依頼が御座いましたら、ぜひともお問い合わせ頂ければと存じます。
参考資料
経済産業省2019年3月
file:///C:/Users/userPc138/Documents/Turkey/ブログ/ブログ用資料/外務省Turkey.pdf
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株式会社東京コンサルティングファーム
トルコ支社 小坂 理加
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