トルコの2019年実質GDP成長率について

こんにちは。
東京コンサルティングファームトルコ支社の小坂です。

本日はトルコの2019年実質GDP成長率についてお知らせします。

 

【トルコの2019年実質GDP成長率について】

トルコ統計機構(TUIK)の発表(2月28日)によると、2019年の名目GDPは4兆2,803億8,100万トルコ・リラ(前年比14.9%増、6,994億866万ドル:1ドル=6.12リラ)、1人当たりGDPは5万1,834トルコ・リラでした。

2019年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率は、市場予測を上回る前年同期比6.0%増加となり、通年では前年比0.9%増加となりました。

成長率を支出項目別にみると、GDPの最大項目である家計最終消費支出は第4四半期に前年同期比で6.8%増となり、前期の1.9%増から増勢を強めています(表1参照)。
この結果、通年では前年比0.7%増となりました。

 

他方、民間投資を含む総固定資本形成は、第3四半期(7~9月)の12.8%減から改善は見せているものの、第4四半期も0.6%減と四半期連続のマイナスでした。
この結果、通年では前年比12.4%減と落ち込みました。

 

輸出は第4四半期に4.4%増と減速しつつも堅調でしたが、リラ安の影響で落ち込みが続いていた輸入が29.3%増と拡大し、リラ安の影響が薄れたことで、外需(ネット輸出)の成長への寄与は縮小しています。
通年では輸出が前年比6.4%増、輸入が3.6%減となりました。

 

生産部門別にみると、これまで経済の牽引力となっていた建設が第3四半期の8.3%減からは改善したものの、第4四半期も3.8%減と低迷が続いています(表2参照)。

この結果、通年では前年比8.6%減となりました。
建設以外はおおむねプラス成長となり、特に金融・保険業は第4四半期に24.2%増と好調でした。

また、製造業も第3四半期の1.4%増から、第4四半期には6.3%増と改善しています。
通年でみると、金融・保険業が前年比7.4%増と増加率が高いことが分かります。

第4四半期の力強い回復によって、2018年8月のトルコショックによる景気低迷の影響は脱したとみられており、2019年通年の実質GDP成長率は前年比0.9%のプラス成長を維持しました。

2020年第1四半期(1~3月)以降もこの傾向は続くとみられ、フィッチ・レーティングスのように、2020年通年で3.9%の成長を見込み、5%の政府目標の達成も可能とする向きもあります。

今後回復が兆しにのり、成長率が高まっていけば、トルコ市場の発展が見込まれるのではないでしょうか。

 

以上となります。
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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

参考資料

JETRO日本貿易振興機構(ジェトロ)
https://www.jetro.go.jp/reportstop/reports/middle_east/tr/

 

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