
今回は日系製造業企業の海外事業展開の動向についてお話します。
国際協力銀行(JBIC)が2016年12月に「わが国製造業企業の海 外事業展開の動向(第28回/2016年度版)」を公表しました。同調 査では、海外事業に実績のある日本の製造業企業の海外事業展開の現 況や課題、今後の展望を把握する目的で、1989年から毎年、アンケ ート調査が実施されています。
タイは、2002~2004年までの今後3年程度の中期的有望事業展 開先国・地域としては中国に次ぐ第2位でした。しかし、その後はインド、インドネシアに抜かれ、ベトナム、メキシコといった国にもその地位を脅かされています。
ただし、リスク分散傾向の潮流の中で、他のアジアの新興国にも事 業展開の目が向けられた結果、日本の製造業企業のタイ以外の国への 投資を誘引してはおり、得票率は2013年以降低下に転じているもの の、タイの投資先としての魅力は依然として高いと考えることができ ます。 同アンケートでは、「タイへの有望理由」(回答数計:138社)に ついても回答結果を公表しており、その上位は以下のとおりです。
現地マーケットの今後の成長性 | 78社 | 56.5% |
現地マーケットの現状規模 | 52社 | 37.7% |
第三国輸出拠点として | 38社 | 27.5% |
安価な労働力 | 36社 | 26.1% |
組立メーカーへの供給拠点として | 33社 | 23.9% |
産業集積がある | 33社 | 23.9% |
以上、お読みいただきありがとうございました。
なお、本記事は2019年8月時点の内容となっております。最新情報やより詳細な情報は弊社サービスのWiki Investmentをご利用頂きたいと思います。Wiki Investmentへの登録は、下記のリンクからお願い致します。