
■いくらの資本金が必要なのか。
タイで会社をつくる方から、いくらの資本金が必要ですか?とご質問を頂くことがあります。
ワークパーミット取得などの法律で決まっている要因を除くと、資本金がいくら必要かは会社のビジネス、売上・利益が上がるタイミングなどによって変わってきます。
まずは、売上・利益の計画を立てることが必要な資本金を算出するために必要です。どれくらいの売上・利益が上がるかが不明、という場合は、最悪のケースで考えて設定して頂くのがよいかと思います。また、その場合には当面1〜2年の資金などを一つの区切りにして、資本金を設定し、実際に資金がショートする場合には、増資や借入を検討する必要があります。
■利益増減=キャッシュ増減、ではない。
利益計画を立てると、利益が出るタイミングでキャッシュも増加すると考えることがありますが、実際にはそうはなりません。通常キャッシュ増加は2ヶ月後、あるいはビジネスモデルによってはさらにずれることもあります。
利益とキャッシュの調整項目はいくつかありますが、主なところでは、減価償却、売掛金、買掛金などの未払、未収科目、税金などがあります。
これらの項目を考慮して、キャッシュが増えるタイミングを想定しておく必要があります。
■資本金ではなく、借入金も選択肢の一つ。
事業に必要な資金を賄う方法は、資本金だけではありません。借入金として、銀行や親会社から借りることも選択肢となります。何度か取り上げていますが、タイでは過小資本税制がないこともあり、親子ローンを活用しているケースが多くあります。
既に取り上げているテーマですので、詳細は割愛しますが、資本金と借入金のそれぞれのメリット、デメリットを考慮して検討することをお勧めします。
以上
東京コンサルティングファーム
長澤 直毅
nagasawa.naoki@tokyoconsultinggroup.com