
TCF(Thailand)の高橋です。
今回のブログではBOIの概要に関して記載していきたいと思います。
「BOIの概要、また投資恩典に関して、教えてください」
という質問が最近、増えてきています。
タイに新たに進出をしてくる企業様は、昔に比べ減少傾向にありますが、既にタイに進出している企業様がBOIについて興味を持ち、質問を頂く機会が増加しております。
そこで今回は、BOIに関し、記載していきたいと思います。
そもそもBOIとは「Board of Investment」の略称であり、日本語では「タイ国投資委員会」と呼ばれております。BOIはタイ国における投資政策の策定、及び申請された投資案件に関する認可を行う役割を担っています。
BOIでは様々な投資奨励策を打ち出しており、タイ国で奨励対象事業を行う企業に対して、租税及び非租税のインセンティブを付与しています。
また、BOIによる投資恩典制度は、2015年1月1日以降申請分から新しい制度に改定されており、この新制度の下では、「業種別による恩典」に「メリットによる恩典」を加えることにより、最終的な恩典が決定されます。また、従来の制度では、主として製造業に恩典が与えられ、首都バンコクから離れれば離れるほど、恩典の厚い制度でしたが、新制度の下では主として、高付加価値産業または、タイ国をアセアンのハブとするような投資について恩典が与えられる制度へと変更されています。
「業種別による恩典」では主に大きく2つのグループにわけられて恩典が付与されています。電子設計や、高度技術を使用する乗り物部分の製造、薬品の有効成分の製造などに分類される業種は、機械関税、原材料関税などの免除の他、業種によって免除の期間は異なりますが、法人所得税の免除の恩典が付与されます。
また、スポーツ用品の製造、一般自動車の製造、コイルセンター、Eコマースなどの企業に関しては、機械関税、原材料関税の免除などの恩典付与があります。
また、国または産業に有益な活動にさらなる投資を促進するため、一定の条件を満たした場合に限り、追加的に「メリットによる恩典」が付与されます。
この恩典は下記の3つに区分されています。
・競争力向上へのメリット
・地方分散へのメリット
・産業地区開発へのメリット
追加恩典の主な内容は、法人所得税の減免、免除などが挙げられます。(メリットにより異なります)
また、税制以外の恩典も様々なものがありますので、主な恩典を一部紹介します。
・技術者、専門家及び家族の入国、外国人就労許可の緩和。
・フィージビリティースタディーのための、外国人の入国、就労許可。
・投資事業を行うための土地所有許可。(本来は外資企業には認められない)
などが挙げられます。
その他、BOIに関連した、IHQ設立、TISO設立、など詳細事項を確認したい方がいらっしゃいましたら、ご連絡頂ければと思います。
また、弊社では、ワンストップサービスを行っており、会社設立後の会計、税務、労務、法務に関しても、サービス提供をしておりますので、設立後のことに関しても、ご依頼お待ちしております。
以上、何かその他のことに関しましてもタイビジネスで御不明点等がございましたら、気兼ねなくお問い合わせいただければ幸いでございます。