フィリピン移転価格税制に関連する新ルール発表!-Part.5

税務

こんにちは、Tokyo Consulting Firm Philippine Branchの大橋 聖也です。

 

【1分でわかるフィリピン進出のイロハ】

No.110<フィリピン移転価格税制に関連する新ルール発表!-Part.5>

 

今最もホットなフィリピン移転価格税制をテーマに記載していきます。

 

今回は、「BIRフォーム1709の添付書類」について触れていきます。

 

7月8日付けで発表された歳入規則RR No. 19-2020では、BIRフォーム1709に下記の書類を添付することが求められています。

 

➀関連する契約書の認証コピー又は取引の証明

②源泉税の申告書及びBIRへの納税証明

③外国税の支払い証明又は外国税務当局から発行された証明

④事前確認制度APAのコピー

⑤移転価格文書

 

ポイントは、関連当事者との取引がある場合、“取引ボリュームに関係なく”移転価格文書を作成し、添付する必要があるという事です。

 

また、事前確認制度(APA- Advanced Pricing Agreement)は、2013年の「移転価格ガイドライン」の公表から現時点までフィリピンでは導入されておらず、APAガイドラインも公表されていない点、ご注意ください。

 

なお、電子での提出を規定する新たな通達が発行されるまでは、マニュアルで提出を行うことが想定されますので、手間がかかりますので、早めの準備が必要です。

 

 

​以下、移転価格に関する規則の概要です。

 

2013年の「移転価格ガイドライン」、2019年8月の「移転価格調査ガイドライン」に続き、2020年7月8日付の歳入規則(RR No. 19-2020)で、「関連当事者間の取引情報の詳細を記載する」新BIRフォーム1709の導入が発表されました。

 

当該規則は2020年7月25日より有効になっております。

 

今後は、納税者(全ての日系フィリピン子会社)は同フォームに必要情報を記載し、

移転価格文書を含む必要書類を年次法人税申告書に添付し、BIR(税務署)への提出が義務付けられます。

従来は、移転価格文書の提出は求められておらず、非常に大きなルール変更といえます。

本規則は、税務申告を実際に行った日に関わらず、 2020年3月31日決算企業から対象となります。

3月末決算企業は、BIRフォーム1709・移転価格文書その他添付書類の提出期限は、2020年9月30日です!

 

現時点で移転価格の対応が進んでない又は検討中の企業様は、弊社にご相談下さい。

 

最後に、弊社海外拠点の全ブログ掲載HPがリニューアルいたしました。

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今週もどうぞよろしくお願い致します。

 

Tokyo Consulting Firm

ASEAN Regional Manager

大橋 聖也 (Seiya Ohashi)

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