こんにちは、フィリピン駐在員の大橋です。
今週のブログは2回にわたって投資奨励施策のPEZAについて書かせて頂きます。
日本企業でフィリピンに進出する際に、最も使われているのがPEZA(Philippines Economic Zone Authority)の投資奨励施策と言えます。
フィリピンでは、国内の資本が潤沢と言えないため、外国直接投資に期待する点が大きく、外資誘致を積極的に奨励しています。
その中でPEZAは、フィリピン貿易産業省(DTI)に付属する機関として1995年に定められた特別経済区法に基づくフィリピン経済特別区庁であり、PEZAが指定する工業団地内に立地しています。
PEZAへ登録済みの事業に対して、登録している期間に限りインセンティブが適用されます。
特に、フィリピンからの輸出による外貨の獲得や雇用創出を生む輸出型企業に対しては、以下のような投資インセンティブを用意しています。
経済情勢から考えると、今後モノづくり企業の中国離れや活発化するASEANへの製造拠点シフトが一層進む中で、BPOによるコールセンター売上がインドを抜いて世界一となるなど、国民のTOEIC平均700点以上と言われる抜群の英語力のある豊富な労働力を活用した、一層の進出の多様化を進むものと考えられます。
PEZA自身も製造業からIT・観光・アグロインダストリーへとエコノミーゾーンを拡げる等、こちらも多様化が進んでいます。
IT輸出企業の対象としては、ITそのものだけでなく、コールセンターやソフトフェア開発、近年ではSkypeを通じたオンライン英会話といったIT利用のサービス輸出型企業としてもPEZA登録を果たしています。
今後は人口一億人を超えたフィリピン国内市場をターゲットにしたPEZA型工業団地の創設もJFC(外国商工会議所連合)から数年前より提案されており、ドゥテルテ大統領が掲げる地方開発の政策とマッチングしていることから、更なる発展に向けた外資に対する外資規制も緩和と同時にフィリピンへの日系企業進出は持続的に増えていくと考えられます。
次回は、PEZA優遇措置の概要について記載させて頂きます。
今週も、どうぞよろしくお願い致します。
以上