フィリピンの会計あるある①

会計

東京コンサルティングファームフィリピン・セブ支店駐在員の日比野です。

今週からフィリピンの会計あるあるを続編でお送りしたいと思います。

フィリピンに赴任したばかりの方、フィリピン経理に携わる方には、日本と違うフィリピンで起こり得る事例としてぜひ留意して頂きたい内容です。

 

まずは下記の2つを挙げさせていただきます。

 

・毎月の財務諸表(BS/PL)が作成されていない。

・財務諸表の作成が数週間~数ヶ月遅れる。

 

日本人の考えからすると、事業をしているのに財務諸表が出来ていないことは考えられません。しかし、フィリピンの会社では税務申告だけを行い、財務諸表は年末以外に作成していないという状態もあるようです。

財務諸表は経営の指標です。毎月の財務諸表が作成されないということは、事業がうまく回っているのか、回っていないのか経営判断材料が著しく不足しているということになります。もし事業が傾き始めても数字を見ていないから、対策が取れず、気付いたら手遅れということにもなり兼ねないのです。

 

 また、財務諸表が作成はされているものの、数ヶ月遅れて出てくるという話もたまに耳にします。ローカル会計事務所を使っている場合、そのように大幅に遅れて顧客に提出されるケースが少なくないようです。

 上記と同様に、月毎の経営指標を見ていないと、翌月にどう対策をするか、タイムリーな改善をすることが出来なくなってしまいます。

さらに日本親会社で連結をしている場合、親会社は一刻も早い数字を要求します。一方、フィリピンの実態ではすぐに財務諸表が出てこないと、親会社に説明しているケースがあるようです。海外子会社の連結があるから、グループ連結が遅いという言い訳は出来ません。

 

 どの国でも財務諸表を数日以内に締めて親会社報告をすることは出来ますので、会計事務所の力も借りて、妥協せずに対策を続けると良いでしょう。

 

それでは今週もよろしくお願いいたします。

 

株式会社東京コンサルティングファーム

フィリピン支社 セブ支店 日比野和樹

 

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