IVA(付加価値税)の科目について

会計

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。

今週はメキシコのIVA(付加価値税)の科目の取扱いについて記載します。

 

 

質問)

 試算表に計上されている仮払IVAの見方について教えてください。試算表の資産項目に“IVA pendiente de pago”、“IVA acreditable pagado”というようにIVAと付く科目が複数存在しています。資産科目なので、仮払IVAのことを意味しているのですが、それぞれの科目はどの様な意味があるのでしょうか。

 

回答)

それぞれの科目は以下のような意味を持っています。

・IVA pendiente de pago・・・未払となっているIVAを計上するためのもの

⇒支払未実施IVA

 

・IVA acreditable pagado・・・支払を行ったIVAを計上するためのもの

⇒支払実施IVA

 

例えば、未払の費用がある場合、IVAに関しては、“支払未確定IVA”として一度計上しておき、実際に支払った際に“支払確定IVA”に振替えるという処理を行うことになります。

 

例)1,000MXN(別途IVA)で商品を購入、後日支払

●未払いとして計上

 (借方)

 

 

(貸方)

 

商品

1,000.00

未払金

1,160.00

支払未実施IVA

160.00

 

 

 

 

●支払を実施

 (借方)

 

 

(貸方)

 

未払金

1,160.00

現預金

1,160.00

支払実施IVA

160.00

支払未実施IVA

 160.00

 

 IVAはキャッシュ(支払)ベースで申告をするため未払と支払を分けて記帳することとなります。売上の際も同様で、以下のように受領IVA( IVA trasladado facturado)と受取IVA(IVA trasladado cobrado)とに分けて記帳し、キャッシュ(受取)ベースで月次での申告を行います。

 

例)1,000MXN(別途IVA)の売上を計上、後日入金

●売掛金として計上

 (借方)

 

 

(貸方)

 

売掛金

1,160.00

売上

1,000.00

 

 

 

未受領IVA

 160.00

 

●入金

 (借方)

 

 

(貸方)

 

現預金

1,160.00

売掛金

1,160.00

見受領IVA

160.00

受領IVA

 160.00

 

 

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