就業中の従業員の怪我について

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの田村彩紀です。

今週は、就業中の従業員の怪我に関して記載をいたします。

 

 

質問)

 弊社は、200人ほどの規模の従業員をかかえる工場となります。

 先日、就業中に従業員が怪我をした際に、IMSS(社会保険庁)の病院で治療を受けるのではなく、私立病院に行った方がいい、ということをその従業員から聞きました。従業員がいうには、会社が行うIMSSへの社会保険料の支払いに影響するとのことです。これについて何かご存知でしょうか。

 

回答)

 ご質問の内容に記載いただきましたように、就業中に起きた従業員の怪我が、会社が行うIMSSへの社会保険料の支払いに影響いたします。

詳細を伝えますと、毎年2月末に、前年の1月から12月までに発生をした、業務中の従業員の怪我をIMSSに報告する必要があるということがIMSSの決まりにございます。

IMSSへ報告した従業員の就業中の怪我も踏まえて、その年の3月から翌年の2月までの1年間におけるIMSSの社会保険料が決まります。

 

下記に期間の例を記載いたします。

従業員Aが怪我をした日→ 2017年1月15日

IMSSへの報告の期限日→2018年2月28日

社会保険料に影響がでる期間→2018年3月から2019年2月分

 

また、、従業員の怪我があった場合、数パーセント、企業が負担する保険料の金額が上がります。これは、怪我をした従業員だけが保険料増額の対象となるだけでなく、全従業員への保険料の支払いに影響いたします。

計算の方法等については、社会保険法(LSS: Ley del Seguro Social)の第72条に記載がございますのでご確認いただければと存じます。

 

実態といたしまして、貴社従業員の方がおっしゃるように、

上記に記載いたしましたように、IMSSの金額が上がることを懸念して、

IMSSへの報告をしない(IMSSで治療しない)会社もあるとのことですが、

IMSSへ報告を行わないことは、本来の定められた事項に反することとなるため、

就業中に怪我をした場合は、IMSSの病院に行きに、IMSSへ報告することが望ましいと言えます。

 

なお、このIMSSへの報告は就業中の場合のみで、自宅から会社、ならびに会社から自宅までの通勤中に怪我をした場合は報告の対象とはなりません。

 

以上、ご参考にしていただけますと幸いです。

 

 

田村彩紀

 

 

 

 

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