減資の源泉所得税について

税務

 

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの藤田大です。

今週は減資の源泉所得税について記載します。

 

質問)

メキシコ現地法人にて、過去に親会社から増資をしました。

この度、増資した金額をそのまま減資する事を予定しています。
社内の会計士より、減資には源泉所得税が差し引かれると聞きました。

所得税が引かれるという事は、
予定している金額をそのまま送金する事が出来ないのでしょうか。

認識していなかった為、確認の上で手続きを踏みたいと思っています。
アドバイスをお願いします。

 

回答)

結論から申し上げれば、
いくつかの手順があり、それぞれ定められた源泉所得税を計算に考慮する必要があります。

ご留意事項として、メキシコでは「減資手続は利益の分配である」とみなすため、
所定の計算式に基づいて、税金が課されれることになります。

以下に手順を記載致します。
減資額に基づいた税金計算 ⇒ 減資額を株主へ返金 ⇒ 税金の申告納付

 

Phase 1:減資に伴う所得税の計算①
① 一株当たりの減資割合を計算(減資額÷総株式数)
② 一株当たりの資本金額を計算(総資本金金額÷総株式数)
③ (①-②)【*1】×減資実施側株主の出資資本金総額
④ ③×1.428×30%【*2】
⑤ ③で計算した所得税を翌月17日までにSATへ申告納付
【*1】最低でも“0”であり、マイナスの数値は使用しない。
【*2】所得税

 

Phase 2:減資に伴う所得税の計算②
① 純資産額-総資本金金額
② 「Phase2 ①」-①-(累積での課税所得-法人所得税)
③ ②×30%【*3】
④ ③で計算した所得税を翌月17日までにSATへ申告納付
【*3】所得税

 

Phase 3:実際の減資分を株主へ返金
① 返金額に対して10%の源泉を実施
② 源泉実施した分を翌月17日までにSATへ申告納付

 

以上が減資に伴う所得税の計算の手順と税率になります。

何かご不明点等ございましたら、
弊社東京コンサルティングファームのお問合せフォームよりご連絡ください。

 

 

東京コンサルティングファーム  メキシコ拠点
藤田大

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